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    『船井総研内の保育教育業分野のコンサルティングチーム「保育教育支援部」の上席コンサルタント。
    高等教育機関、学習塾、英会話教室、幼稚園、こども園、保育園、資格学校など、幼児から社会人までの様々な教育機関のコンサルティングを担当している。
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  • 2013年11月8日10:58 AM
    樫木さんのカーヴィーグランドについて<最終>
    CATEGORY: NEWS雑感

     

     

    この樫木さんのカーヴィースタジオ問題。

     

    意外と神田うのさんが良いコメントを出しており、

     

    「なんだよ単なる経営難かよ」的な雰囲気で話題性がなくなったので、

    世間からは忘れ去られるネタとなりつつあります。

     

     

    ただ、スクール関係者、スタジオ関係者からすると、後学のために学びの多いエピソードなので、経営の専門家の視点からいくつかポイントを徒然なるままに書きますと・・・

     

     

    ・スタジオ系ビジネスは生徒の時間単価とスタジオ家賃のバランスが命なので、家賃が法外に高い、講師の人件費が高い、減価償却費が高いとかだと、長期的には経営がもちません

     

    ・したがって今ブームのHIPHOPのダンススタジオは、安月給で講師を雇えているうちはいいですが、今後彼らが加齢して生活のために給与アップを求めてきたら、ビジネスモデル自体が崩壊します。人気講師が辞める=生徒が辞めるのもスクール企業衰退のひとつの王道です

     

    ・カーヴィーグランドはスタジオ自体が費用がかかっている上に、カフェが併設なのが重い。

    カフェ併設はドトールの横にスクールがあるとかのように、「カフェ自体が客寄せ」になるものであればいいのだが、スクール利用客を目的としたカフェ運営の場合、厨房施設とか調理師とかの人件費が重すぎる。このカフェも赤字になりやすい

     

    ・こうしたビジネスモデルが失敗する背景は、「ビジネスモデルそのものが悪い」か「現場の経営努力が不足しているか」のどちらかだが、今回は主に前者だと思われる

     

    ・ビジネスモデルが既に間違っていると、現場の努力ではどうにもならない

     

    ・逆にビジネスモデルは正しくても、現場の努力が足りなくて業績が上がらない、さらにはその原因をビジネスモデルや戦略面に責任転嫁して失敗するケースも多い

    →こういった場合は現場が頑張れば再生は可能

     

    ・東京都内だとこういった「芸能人や有名人・大企業のネームバリューにのっかってビジネスやりません?」的な話は実はすごく多い

    →スクール関連も実は多いです。私も何件も相談受けたことがあります。

    でも、ほとんどの場合そのネームバリューを過信して集客の見積もりが甘すぎて、企画ビジネスモデル段階でアウトのケースがほとんどです。

    でも、こうして専門家に相談にくる方は失敗を避けられてラッキーなわけですが、広告代理店や建設会社などに煽られていると多くの場合ストップかからないわけです

     

    ・マスコミに取り上げられた、書籍を出版したとかでちょっと気持ちが浮つく人は多いのですが、経験者から言わせてもらうと、マスメディア・大企業に取り上げられるのは、あまり経営にはメリットがない(よほどのブームでない限り)

    むしろ、そのことで気持ちが浮ついて、本業がおろそかになったり謙虚さがなくなるほうが怖い

     

    ・あと「入会待ち」って便利な表現だなと思いました。

    経営難でない理由の根拠としてここが上げられるのですが、絶対に月謝会員が多かったわけじゃないでしょうからね

     

     

     

    以上で本件に関する私の考察はこれで終わりにしたいと思います。

    私としては立場上、こういった案件に対してコメント出しますが、個人的には落合GMの年俸交渉についての感想を熱く語りたいのが本音です(笑)

     

     

    ご興味がある方は、勉強会などで気軽に質問してくださいね♪

     

     

     

     

     

    2013年11月7日8:54 AM
    ダンススタジオ・ダンススクール経営の重要ポイント
    CATEGORY: 日々雑感

    樫木さんのカーヴィーグランド問題に関連してこのブログにお越しいただいている方が多いようなので、

    ちょうどよい機会なので「ダンススタジオ・ダンススクール」経営にポイントを簡単にお伝えします。

     

    ダンス系のように「スタジオ」ビジネスをする場合は、シンプルに「坪効率をどこまで上げられるか」がカギになります。

     

    1週間で見れば7日間、24時間スタジオは存在するわけで、

    その時間の生産性をどこまで上げられるかが重要なのです。

     

    だから、人気講師のレッスンだけは満杯!なんてのは、スタジオ運営においては重要な意味を持たず、むしろ「全ての時間にそれなりのお客様が入っている」とか「ダンス教室やっていない時間帯でも、レンタルスタジオで常に売上がたっている」などの状況が理想というわけですね。

     

    さらに言えば、「坪当たりの生産性」になるわけですから、坪あたりの家賃がとても大切です。

     

    1週間あたりの家賃が売上の10~20%であればバッチリです。

     

    ちなみにカーヴィーグランドさんのように開業で結構なお金を使ってしまうと、減価償却やイニシャルコストの回収の概念がからんでくると、生産性をもっとあげないといけません。

     

    現地を見てないので、カーヴィーグランドの家賃はわからないのですが、あの立地と仕様だと坪あたり1万は軽く超えて、1.5~2.5万程度になってしまっているのかなと推測します。

    もちろん大きければその分割安なんですが、ここは総坪数わかんないのでスミマセン・・・。

     

    さらに言えば、家賃効率が良くとも、人件費率もかかわってきますので、少人数制なんてかなり経営を圧迫するわけです。ここでの人的生産性も大切ですね。

     

    ハッキリ言って、今は雨後のたけのこのようにポンポン開設されるダンススタジオ・ダンス教室ですが、このビジネスほど経営感覚が求められるものはないくらいです。

     

    今後、ブームが終息していく中で、経営感覚のないスタジオさんは厳しいでしょうね。

     

    2013年11月6日7:09 AM
    2013年の日本シリーズについて
    CATEGORY: 日々雑感

    あとは楽天のアジアシリーズを残すものの、日本シリーズが終了しました。

     

    東北地方の皆様、おめでとうございます。

     

    楽天ファンの皆様、おめでとうございます。

     

    今年の日本シリーズ、世論はほぼ「楽天押し」。

     

    前年の覇者、首都の大巨人軍に対して、総年俸も低く、東北の被災地の方々の期待を背負った地方の弱小球団がエース田中、積年の因縁がある「闘将」監督星野を擁して挑むという、ドラマ仕立てに出来そうなストーリーでした。

     

    敗戦からスタートし、そこから互角の戦い。

     

    第6戦ではまさかの「伝説」が崩され大ピンチ!

     

    しかし、第7戦では皆の力を結集してまさかの勝利!

    (逆転だともっとドラマ仕立てに出来た)

     

    ・・・楽天が将来出資して映画化ORドラマ化しそうですね(笑)

     

    個人的には川上さんが亡くなられた報道があったので、今年は巨人の連覇!とかでも良かったと思いますが、「東北」を背負われるとやっぱり重いですよね…。

     

    それにしても最終戦の田中投手の登板。

     

    あのときランナー二人いる場面で、もし打者が「村田」選手だったら・・・。

     

    伝説の引退式ぶち壊しホームランを2度もやった彼だったら、

    全く空気を読まない彼だったら、

    容赦ないスリーランが飛び出したかも・・・そんな感覚がふと浮かびました。

     

    2013年11月5日11:44 PM
    樫木さんのカーヴィーグランド閉鎖問題の考察<続>
    CATEGORY: NEWS雑感

    もう話題は沈静化した先日触れた樫木さんのカーヴィーグランド閉鎖問題についてですが、

    この問題に触れるたびに「マスコミってこわいな」と思います。

     

    あることないこと色々話が広まってしまっているのもそうですが、

    おそらく今回の話題を盛り上げて、「謎」色を打ち出そうとするためなのでしょうが、

    スクール業界の人間として一番「??」を感じるのは、

     

    数百人の入会待ちのお客様がいた

     

    という点を伝えていること。

     

    もちろん、真相はわかりませんが、ハッキリいって入会希望者が200人いるのであれば、月謝単価1万弱と設定しても、確実に家賃や人件費はペイできるわけで、おそらく経費バランスは悪かったとしても入会者がいれば維持できた可能性が高いわけです。

     

    スタジオのキャパの限界で入会者を入れられなかったとか、入会者を入れれば入れるほど赤字になる仕組みであったならば、根本的にビジネスモデルが間違ってたわけですが…。さすがにそこまでダメではないでしょう。

     

    そうなるとおそらくマスコミが報じている「入会待ちのお客様」は、

     

    樫木さんのレッスン

     

    のみの待ち人数だったと思われます。

     

    月に数回あるかないかのイベントレッスン。そりゃ待ちが入るのは当たり前です。

    ・・・で、その方々は月謝にはつながらないので収益にはならないわけですね。

     

    あのモデルは「樫木さんを客寄せパンダ」にして、集客をした後、お弟子さんたちのレッスンに入会してもらってナンボなわけですから、この流れがつくれなかったと思います。

     

    なので正しくは

     

    「樫木さんのイベントレッスンには数百人のキャンセル待ちがあるものの、

    スタジオ本体は入会者が経費をペイできるほどおらず、赤字に陥った」

     

    なのですが、こんな風に書いてしまうと、全く話題性がないので、ああいいったことを書くのかなと思います。

     

    なかなかにマスコミの世界というものは怖いですね…。

     

    2013年10月31日8:45 AM
    樫木さんのカーヴィーグランド閉鎖問題の考察
    CATEGORY: NEWS雑感

    スクール関連のNEWSについてはひとまずふれておきたいと思います。

     

    YAHOOのトップでも取り上げられたくらいのニュースですが、

    カーヴィーダンスで有名な樫木裕実さんが協力している(オーナーではない)中目黒にあるスタジオ

    「カーヴィーグランド」がわずか1年で閉鎖でされるそうです。

     

    昔、カーヴィーダンスとは何でもモノを吸い込む踊りかと思った頃もありましたが、

    ちなみに任天堂の「星のカーヴィ」とは関係ないそうです。

     

    普通に考えると芸能人プロデュースの焼肉屋らラーメン屋やちゃんこダイニングが閉店するのとあまり変わりません。

     

    ちなみに高額な前金をとってそれを全て返済しないというような消費者が被害もないとのこと。

    これについてはとても良かったと思います。

     

    ・・・となると単純に樫木さんの知名度と1年で閉鎖ってのが話題になってるようです。

     

    ちなみに私は全く関係者ではありません。

    なので、あくまで外部の人間、スクール業の専門家としての以下考察です。

     

    あのカーヴィーグランド。

     

    単純に絶対に利益が出ないビジネスモデルですよね

     

    顧客にとっては非常に良心的な価格体系。

    樫木さんは全然レッスンやらないことが不満な方もいらっしゃるかと思いますが、

    ちゃんと樫木さんのレッスンは限定されて告知されているのでそこも誠実といえば誠実。

    (悪質なところは講師の現れる頻度やレッスンを隠す)

     

    ただ、問題は「プライベートレッスン」と「少人数のグループレッスン」である点。

    ↑その割には異常に料金が安い

     

    スタジオの利益効率と人件費効率が異様に悪くなります。

     

    施設に異様にお金がかかってしまっている点。

    初期投資とランニングの家賃など非常に重いモデルです。

    上記の価格とのバランスが全く取れていません。

     

    スクールビジネスアカデミーでテストやったらケーススタディの「初級問題」になるレベルで経営的にNGです。

     

    おそらく樫木さんという方の想いやオーナーの想い

    =「こんなスタジオあったらいいよね」「お客様の負担を少なくしたいよね」

     

    が熱すぎた結果、経営計画段階でポジティブシミュレーションの積み上げだったと思われます。