自己紹介
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    『船井総研内の保育教育業分野のコンサルティングチーム「保育教育支援部」の上席コンサルタント。
    高等教育機関、学習塾、英会話教室、幼稚園、こども園、保育園、資格学校など、幼児から社会人までの様々な教育機関のコンサルティングを担当している。
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  • 2021年11月28日1:33 PM
    学習塾のDXにおける「業者・システム選び」の注意点

     

     

    学習塾や英会話教室が、DX・デジタルシフトを進めていく中で、

    システムや教材を提供してもらう「ベンダー(販売主・業者)」の見極めは非常に重要です。

    しかし、スクール・学習塾業界においては、こうした業者取引に慣れておらず、

    誤った業者と契約して後で痛い目を見るケースが多いのが実態です。

     

    …ここでいう「痛い目」の多くは、契約後1年~数年後に明らかになる、

    「契約縛り」や「保守メンテナンス」の問題ですね。

     

    そのため本記事ではベンダー選びのポイントについてお伝えしたいと思います。

     

    まずベンダー選びにおけるよくある間違いは、

    「見た目の品質や価格」を基準にしてシステムや教材を選ぶことです。

     

    システムや教材の特性上、「その後の更新や保守、メンテナンス」が絶対に必要になるため、

    ただ現状のモノが良い・安いだけで選択してはいけないのです。

     

    特にエンドユーザーが使用するアプリやシステムの場合、各OSのバージョンアップが頻繁に行われるため、

    その端末のバージョンアップに対応できるかどうかも、結構大きな問題です。

    (この点、大手はあっさり対応できる反面、中小企業はかなり問題が多いケースがあります)

     

     

    そのため、むしろ、「更新・保守・メンテナンス」に対して、

    相手の会社がどれだけの人員やコストをかける覚悟があるのかを把握しておかなければいけないのです。

     

    この視点から言うと、

    しばしば業界内である「自社で使っている仕組みをおすそ分けします」というシステムや教材の購入は、

    かなりの高確率で後々トラブルになっています。

    また、「業界の専門家の会社が作った」系のシステムや教材も、

    実態として技術者系の人周りが弱く、システム周りが脆弱だったりするので、結構危険です。

     

    以上の視点を踏まえた上でベンダー選びのポイントを羅列すると、

    一般的な価格や機能以外に、以下のようになります。

     

    □拡張性:将来的な要件追加に対応が可能か?

     

    □運用保守性:どこまでサポートしてもらえるか?サポートは有料か?

     

    □納期:発注してからの納期は適正に守られるか? 自社都合での遅延はないか?

     

    □サポート体制:運用保守に関わるサポート体制はどの規模か?

     

    □企業の実力:業界知識や技術的な専門知識は業界内で高い水準か?

     

    □企業の信用力:財務状況は健全か、中長期で維持できる可能性は高いか?

     

    教育業の経営者様は、上記の視点を軽視して契約をしがちであるため、

    今後、業者選択をする際には、参考にしていただければと思います。

     

     

    そういう意味では、基本的に社長自らが、営業やサポートを全て担当している会社は、

    かなりリスクが高いと言わざるをえません…。

     

    CIOの存在やCTOの存在がどのレベルなのかも重要です。

     

     

     

     

     

    2021年11月12日6:14 PM
    英会話教室・プログラミングスクール向け経営セミナー
    CATEGORY: NEWS雑感

     

    いつもお世話になっております。船井総合研究所の犬塚です。

     

    最近、マネジメント業務や現場コンサルティング業務ばかりが中心になり、

    学習塾、英会話、プログラミング、専門学校などの経営セミナーの講師を担当する機会がメッキリ減りました。

     

    …が、今回、教育業界で急成長中のアプリシステム「comiru」を運営する株式会社POPER様より機会をいただきまして、

     

    英会話スクール

     

    プログラミングスクール

     

    のそれぞれの業界向けの経営セミナーの講師を担当させていただくことになりました。

     

     

    私の役割はcomiruの説明…では当然なく、業界として今何が求められているのか、

    今後の業界はどうなっていくのかなどの、経営時流についてのお話が中心になります。

     

    ご興味がおありの方はぜひご参加いただければと思います。

     

     

     

    英会話スクール向けセミナー

     

    20211125_英会話セミナー4

     

    開催日

    11/25(木)11:00~12:30
     ※5分前からご入室いただけます

    対象

    英会話スクールを運営される方

    会場

    オンライン会議システム「zoom」を利用します

    ※応募が完了した方にURLを随時お送りいたします
    ※Zoomを初めてお使いの場合は事前にお送りするご案内に沿って設定をお願いいたします

    参加料

    無料

    主催

    株式会社POPER

    問合せ

    株式会社POPER セミナー運営事務局 槻山
    Mail:sales@poper.co

     

     

    プログラミングスクール向けセミナー

     

    20211207_プログラミング教室セミナー4

     

     

    開催日

    12/7(火)11:00~12:30
    ※5分前からご入室いただけます

    対象

    プログラミングスクールを運営される方

    会場

    オンライン会議システム「zoom」を利用します

    ※応募が完了した方にURLを随時お送りいたします
    ※Zoomを初めてお使いの場合は事前にお送りするご案内に沿って設定をお願いいたします

    参加料

    無料

    主催

    株式会社POPER

    問合せ

    株式会社POPER セミナー運営事務局 槻山
    Mail:sales@poper.co

     

     

     

     

    2021年11月6日12:31 PM
    教育・保育業界のM&A関連話について

     

     

    教育業界・保育業界、私が関係する両業界において、

    事業再編、M&Aの話が活況です。

     

    この背景には色々な理由があり、

     

    第一世代の経営者が高齢化・後継者難のケース

     

    そもそも少子化・市場縮小が顕著であり、余程の事業ビジョンがないと伸びしろがない

    (逆に言えば、やり方次第では伸ばせるのですが)

     

    企業成長にドライブをかけようとする主力企業にとっては、チャンスになりうる売り物は積極的に買収したい

     

    業界がアナログ気質であり、今後DX・デジタル化により大きなイノベーションが期待される

     

    などなどの思惑が複雑にからんでいます。

     

     

    教育業界における某大手家庭教師企業の買収などは目立ったニュースですし、

    その他に大手中堅の売買は頻繁に行われています。

    また、中小ベンチャーに出資して、あわよくば上場、難しければ売却という流れも一般化しています。

     

     

    こうした動き自体は業界が活発になって喜ばしい一方で、業界の人間として何となく感じるのが

     

    「教育保育業界が特殊すぎて、適正な価値判断・査定が行われていない」

     

    ケースが多いことです。

     

    端的に言えば、業界人からすれば

     

    「いや、その金額絶対に高すぎるでしょ。絶対にリターン取れませんよ?」

     

    みたいな金額がついているケースが多いのです…。

     

    もちろん、売買の際にデューデリは行われていると思うのですが、その精度がどんなもんだろう?と…

     

     

    実際のところ、教育・保育業は数年で保有している顧客が一巡してしまいますし、

    基本的に「人材」に依存するところが大きい。

    さらに教材などの価値においても、数年でトレンドが一巡するため、その時点での価値は参考にしかならない。

     

    ある時期での価値査定以上に、「その後その会社がポジションを維持・変化できる土壌があるかどうか」が問われるわけです。

     

    しかし、どうしてもM&Aの基本は、その段階での価値中心で査定されるため、なかなか適正に判定されないのではないかと。

     

     

    案の定、教育業界や保育業界の売買については、同業種間の売買は成功するケースも多いのですが、

    異業種への売却

    については、買った側の企業が明らかに損をしている=その後全く伸び悩んでしまっている

    ケースが多いのです。

     

    この業界間の情報格差は結構M&Aの闇の部分のように思ったりします…

     

     

    2021年10月30日4:29 PM
    英会話教室の経営の難しさ ~生徒募集は苦戦傾向~

     

     

    英会話教育市場は安定成長を続けているわけですが、

     

    英会話スクール・英会話教室の経営の難易度は数年前と比較して跳ね上がっていることを日々感じます。

     

     

    英会話教育

     

    の市場ニーズは成長を続けていますが、

    一方で

     

    英会話教室・英会話スクールの数自体が増加

     

    英語学童、プリスクールなどの高単価高密度系英語教育機関の増加

     

    幼稚園や保育園の英語教育導入の加速

     

    オンラインや教材型の英語教育ツールの普及

     

    学習塾業界からの本格的な英語教育市場への参入の増加

     

    など、ひとつひとつの現象が従来の英会話教室経営に大きなダメージを与えるものであり、

    企業によっては大きく業績を落とす、生徒が集まらなくなる根本原因になっているのです。

     

     

    これらの競合の存在が、単純な広告力や品質の差の問題ではなく、

    そもそもの立地の決定的な差や、企業としての圧倒的なブランド力の差、

    単純な努力では埋められない時間数の差など、

    戦略的な要因なので、簡単にはくつがえせないのが実態です。

     

    昭和平成型の経営では全く時代についていけませんし、

    また、小手先だけの広告戦略をいじるだけでも業績回復は難しいでしょう。

     

     

    英語教育市場の成長と

    個々の企業の業績が比例しないのは、ライフサイクルでいうところの成熟期のセオリーです。

     

    この淘汰の時代、英会話教室の生徒が集まらない時代の中で、勝ち残れるスクールになれるかどうかが問われています。

     

     

     

    2021年10月24日5:01 PM
    中堅・大手学習塾の経営課題の実態

     

     

    学習塾経営の経営についての悩みは零細・中小・大手企業を問わず、

     

    生徒数を増やしたい

     

    売上を増やしたい

     

    などにまとめられるわけですが、それの目的に達するための課題については、

    零細・中小の学習塾と、中堅大手の学習塾とでは、全く課題が異なります。

     

     

    零細・個人教室の学習塾の場合、

    そもそもの「学習塾運営の経営ノウハウ」を知らない、実行していない点が問題です。

     

    この問題については、ハッキリ言って、これだけ学習塾業界経験者が大量生産され、

    また、そういった業界経験者は基本的に偏差値が高い人が多いことを考えれば、

    今の時代、ノウハウを学ぶことは比較的簡単です。

    なぜなら学習塾の教室の売上アップについて教えてくれるコンサルタントはたくさんいるからです。

    また、皆さん基本的に優秀で、間違ったことをおっしゃっていません。

     

     

    一方で、中堅大手企業の経営課題は、

    「個々の教室をどう運営すればいいのか?」などというノウハウ面や、

    「どんなビジネスモデルを展開すればいいのか」というビジネスモデル面についてではありません。

     

    こういった領域の「正解」については、このクラスの会社であれば、百も承知です。

     

    問題はほとんどの場合、「組織」であり、「人材」について。

    より具体的には、退職や人材調達、さらには現場の実行力の低下、命令されたことの不徹底などになります。

     

    中堅大手企業クラスになれば、学習塾運営について見識が深い人材は山ほどいます。

    しかし、そういった人材が管理職・経営幹部になっても、なかなか会社として業績が上がらないのは、

    組織論や人材育成については、それほど深い知識を持ち合わせていないからです。

     

    こういったケースにおいては、ひたすら経営幹部陣もコンサルタントも、

    「現場が言われたことをやらないのが問題だ!」とおっしゃるのですが、

    その状態をどうやって解消するのか?という点が重要であり、それを考えるのが今どきの学習塾の経営幹部の仕事です。

     

    人材育成=研修で乗り切る時代も終わりを迎えており、

    中堅・大手企業においては、新しい経営スタイルが必要になっています。

     

    今どきは「どうしたらいいのかを理屈で言える」ことには、ほとんど価値はなく、

    どう現場に落とし込めるのかが価値がある時代なのです。