最近の文部科学省で検討される大学受験制度改革に関するニュースは極端なものが多すぎてついていけなくなりつつあります(汗)
さすが「ゆとり教育」を大々的に打ち出して大規模な国民実験を行った官庁だけのことはあります。
<TOEIC780点、英検準1級以上ならセンター試験英語は満点扱い 文科省検討>
平成30年度以降に予定されている大学入試改革について、TOEICや英検などの英語資格試験を大学入試センター試験に活用する特例措置を、予定より前倒しして導入する方向で文部科学省が検討していることが30日、同省関係者への取材で分かった。高校在学中にTOEICなどで高得点をとれば、センター試験の英語の得点を満点とする方針であることも判明。年明け後の中央教育審議会で議論される見通しだ。
…案は案として終わったほうがいいと思いますけどね。
TOEICのスコアが直接英語によるコミュニケーションに連動していないことは、TOEICに「話す」が入っていないことからも明らかです。
にもかかわらず、上記のような案が検討されているというのは「TOEICはメジャーだからいいんじゃない?」的な安易な発想な気がするのですが…そんなわけないですね、きっと日本の未来の教育を見据えた素敵な思慮遠謀があるのですよね。
…でも、上記の発想でいくと、じゃあ「漢検で●級とったら、国語が…」とかもありなんじゃないの?と思ったりします(笑)
文部科学省の方々がどういう施策を打ち出されるかは見守るとして、我々にできることは上記のような様々な「ビックリ」施策が打ち出される可能性があることを認識し、対策を練っておくことです。
ひとりの保護者としては上記に対応できるような環境を子供に用意してあげる必要がありますし、企業経営に関わる身としては上記に関連する保護者のニーズを獲得できる業態開発をしていく必要がありますね。既に着手していますが。
ちなみに現状の文部科学省が検討している大学入試改革が「全て」実現するとしたら、下記のような対応が良いかもしれません。
1.達成度テスト対応を考えると中高一貫校がベター
(中学の段階である程度高校の内容に先に着手しておくという首都圏のエリート層の発想が必要になる。ただし達成度テストの内容による)
2.高校の英語授業についていくためにも英会話は必須
3.TOEFL・TOEIC・英検などいずれかの英語資格もしっかりとっておきたい
…なんとなく感じることですが、この流れは所得による格差が教育面の格差になり、その格差は広がる一方な気がするのは私の気のせいでしょうか?
英語の前に論語を読ませた方が今はいいと思うけどなあ…。まあ、それも極端ですが(笑)
本来、問題とされるべきなのは受験必要論で林修先生が繰り返しかかれているように、
「少子化にも関わらず大学数は減っていない状況の中で、大学入学は楽になっている」
わけですから、大学入学についての仕組みを変えることではなく、「大学から卒業する」ことをどうするのか、また大学数をどうするのかだと思うのですが、どうもあさっての方向に議論は進んでいるようです。
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