お隣の国と言っても教育業界を騒がせている
「中国の学習塾規制」「宿題規制」
の報道、今回はこの政策の成功と失敗の可能性について考えてみたいと思います。
(特にイデオロギーがあるわけではなく、普通に可能性や考え方レベルです)
この報道に関連しての、様々な記事を見渡してみると、「失敗するんじゃない?」というものが多めで、
その理由として、
1.韓国が昔チャレンジして失敗した
2.塾が禁止になっても家庭教師など水面下に潜る学習内容が増えるだけ
3.中国の意識高い層のニーズの抑え込みが難しい
4.そもそも中国は歴史的に「科挙」などがあり、文化として根付いている
などが根拠のようです。
いずれの説についても、確かに…という説得力があります。
ただ、ここだけを考えてみると、確かに失敗しそうな感じがしますが、
一方で「学習塾規制」だけではなく、今後の政府としての「代替策」次第では、
「意外とすごい未来が待っているかも!?」
という感覚もします。
というのも、今回「学外」規制とは別で、政府としては、
学校における「放課時間の延長」、
さらにそこでの「学校教師による宿題・指導が行われる」ということで、
塾や家庭でやっていた内容を「学校内で行う」という方針も見て取れるわけです。
また、もうひとつ「国が良質なオンライン教育を整備し、提供する」ということで、
国策として全土で受けられる無料の教育コンテンツを用意するということも宣言されています。
この2点、取り組みはできても、有効性を持たせるためのハードルはメチャクチャ高いわけですが、
それでもここを突破できれば、意外と成功するかも!?とも思えます。
なお、全社の「学校での宿題や放課後教育」については、日本においても一部の学校や自治体で行われています。
結局のところ、この教育の品質確保の難易度が高く、また教室の負担の問題がある。
加えて、結局横並びになってしまうため、より上位を狙う層は外を志向するという点で限界があります。
それでも教育格差の是正には間違いなく効果はあるのですが。
加えて国によるオンライン教育の展開。
これについては、日本人の今までの感覚の「見るだけ」「やるだけ」のオンライン教育、通信教育では全く意味がないでしょう。
結局やらない子どもが出てしまいます。
ただ、ここはIT大国となった中国ですので、受講状況や宿題状況を厳密にデータ管理をして、そこに罰則を設けるなども
技術的に、国的に可能性がありますので、もしかしたらすごいものができるのかもしれません。
また、優秀なエリート層を、国が早期にピックアップできてしまう…という。
結局のところ、「教育格差の是正」をし、「保護者負担を軽減」しつつ、
「エリート層のニーズに応える」という両面作戦が重要であり、
これを両立できる仕組みや体制ができれば、すごいことになるともいえます。
実際のところ、格差是正の方はなんとかなると思うのですが、
これに加えて、今、超高額な教育負担をしている保護者層にとって、
「納得できる」質と量
さらには、優秀層が別枠でピックアップされたり飛び級できたりする仕組み
を用意することがポイントのように思います。
ただですね…
今の中国の幼児や子ども教育って、もう内容が多角化して、
運動や音楽、外国語、芸術云々にまで拡散しているため、
そういったニーズを全て国がフォローするって、現実的に可能なのかな?とも思います。
ただ、そういったところも、中国の技術力があればなんとかなるのでは?と思ったりするのが、
今の中国のすごさだったりしますね。
ふわっとした仕組みだけだったら、間違いなく失敗すると思いますが、
凄い仕組みをつくってくれないかな?という期待もあります笑
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