学習塾業界の市場は今後どうなるのか?
学習塾市場はどれだけ縮小していくのか?
もう学習塾業界は終わりに向かっているのではないか?
学習塾業界の「外」の人々、一般的に言うところの、投資家の方や事業家の方々とお話しする中で、
上記のように学習塾業界の今後について、「マイナス」ニュアンスを前提とした質問を受けることは珍しくありません。
学習塾業界の「中」の人たちは、市場自体を「信じたい!」想いが強すぎて、
客観的な意見が聞けないことが多いので、我々に客観的な評価を求められるという事情もあるのでしょう。
実際に少子化は加速する一方ですし、
様々な家計への負担増によって、これまでのように教育費にお金をかけられる時代ではなくなり始めています。
また、中堅大手の学習塾のFCチェーンなども苦戦が聞かれることも珍しくないですし、
オンライン授業・プログラミング教育などの次世代コンテンツも爆発力の武器になるというよりも、
むしろ既存の学習塾業界を脅かす存在になっている可能性さえあります…
こうした状況の中で、「学習塾業界の終わり」=「緩やかな衰退」を予感する人が多いのも当然です。
以下、今後の予測ですが、
学習塾業界全体の市場規模が徐々に縮小・衰退していく流れは間違いありません。
(学習塾市場にどこまでを読み込むかにもよりますが)
一方で大手各社のIR情報を見てもわかるように、
大手学習塾(特に各地の進学塾)で各地で堅実な経営をしている企業の業績については、
横ばい・微増を維持できる見込みが高いといえます。
…というのも、学習塾業界は非効率な中小・零細企業の数がまだまだ多く、大手においてもでDXが未整備です。
今後業界が淘汰されていく中で、M&Aを含めて様々な形で大手の寡占化が進行していき、
さらに業界の非効率な部分にメスが入ることにより、業界はわかりやすく二極化していくでしょう。
さらに言えば、学習内容が変化していくに合わせて、
「情報・プログラミング」など新たな学習内容が付加され、それに対応した教育機関は必要とされるため、
こうした新しい領域への対応ができた塾企業はまだまだ成長見込みがあります。
大手学習塾のメイン客層である、進学層についても「塾前提」となっている環境は今後も変わらないでしょうし。
このように業界全体としては間違いなく厳しいわけですが、
個々の企業の伸びしろ・成長余地としては大きいものがあるのも事実です。
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