自己紹介
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    『船井総研内の保育教育業分野のコンサルティングチーム「保育教育支援部」の上席コンサルタント。
    高等教育機関、学習塾、英会話教室、幼稚園、こども園、保育園、資格学校など、幼児から社会人までの様々な教育機関のコンサルティングを担当している。
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  • 2009年2月9日5:46 AM
    景気の底が見えた!?

    「今回の経済危機の影響は比較的軽くてよかった(・∀・)」

     

    そんな発想をお持ちの方はいらっしゃいますでしょうか?

     

    実際に某業界の勉強会で上記のような発言をする経営幹部さんがいらっしゃったとか、いないとか…。

     

    確かに短絡的に考えれば、円高や株価の乱高下は落ち着いて、景気の底が見えたように見えなくもないです。

    輸出系企業が派遣切りしてそれで今回は終わり…、そんな印象を持つ人もいるかもしれません。

    スクール業界を見ても、メインターゲットとしている家計層は未だダメージを受けていませんしね。多少のボーナス減はあったとしても、教育投資を削るほどの影響はないわけです。

     

    その結果、世間で騒がれているほどに、スクール業界では悪い影響はなく、それどころか資格系スクールは好調なくらいで、上記のような雰囲気になるのも仕方ないとはいえます。

     

    …しかし、ハッキリ言って景気の悪化とその後の消費者の変化はこれからが本番ですから(`・ω・´)

     

    理由は以下のようなものが上げられます。

     

    ・今後も大手企業各社の悪い決算が徐々に出てくる

     

    ・既に決算をしている大企業各社の赤字状況を見るに「正社員のリストラ」は避けられない状況

    (派遣云々とか言っている場合ではない)

     

    ・一時的に今までの内部留保で耐えられるものの、次の一手が見つからない限りはリストラは避けられず、世の中全体が「リストラやむなし」という雰囲気になったら、各社いっせいにリストラに向かいそう…

     

    ・2004年以降日本経済を支えていたアメリカさんと中国さんの景気の悪化が止まらず、鉄鋼・輸出系の企業にとっては「売る相手がいない」という惨状が未だ広がっている

     

    ・来年の新卒採用がどこの会社の軒並み縮小傾向=失業率の増加

     

    あまり整理して書いていないため、わかりにくいかもしれませんが、

    要するに今までの日本経済を支えていたのは、アメリカさんと中国さんだったわけです。彼らが一杯借金していっぱい消費してくれてたので、日本はたくさんお金がもらえたわけです。それでその分、工場つくったり、人をいっぱい雇っていました。

     

    でも今回のアメリカさんの金融バブルの崩壊と、中国さんのオリンピックバブルの崩壊で、今まで日本が頼りにしていた「売る相手」がいなくなってしまった。さらに悪いことに、次の売る相手が見つからない…。大きくなった図体を維持できるわけないのです。

     

    しかも間抜けなのことに、日本は超低金利政策をずっと維持していたため、景気活性化の切り札のひとつである、「金利の低下」という策は既に使えない(笑)

     

    「じゃあ投資家や輸出系と金融系以外は影響ないってこと?」

    って思うかもしれませんが、経済というのはそんなに単純なものではなく、様々な要素が複雑にからみあっているため、影響はゆっくりと確実に忍び寄ってきます。輸出系企業の正社員のリストラが起これば、その影響は全く関係のない業種や地域にとっても1年くらいでジリジリと影響がくるものです。

     

    日本経済の「次のありかた」はハッキリ言って誰も見えていないというのが正直なところでしょう。

     

    ただ、明らかなのはこれから年収300万時代が訪れ、クッキリと世の中の所得格差がでてくること。

    しかも、所得上位層はおそらく今の我々がイメージしているよりもかなり少ない可能性が高い。

     

    今の50~60代は比較的裕福であるため、その層のお財布をターゲットとしている分には影響は未だに大きくはありません。しかし、その下の世代からは非常に厳しい家計状況になっていることをお忘れなく…。

     

    1年、3年を回すだけではなく、数年先まで見据えていくことが経営では大切です。