自己紹介
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    『船井総研内の保育教育業分野のコンサルティングチーム「保育教育支援部」の上席コンサルタント。
    高等教育機関、学習塾、英会話教室、幼稚園、こども園、保育園、資格学校など、幼児から社会人までの様々な教育機関のコンサルティングを担当している。
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  • 2013年12月6日7:40 PM
    採用する側から考える入社試験の受験料徴収が必要な3つの理由
    CATEGORY: ビジネス全般

     

    とうとうこの流れが来たか・・・と感じたのが以下のニュース。 

     

    ドワンゴ 入社試験で受験料徴収!1都3県対象2525円

     

    → 「ニコニコ動画」の運営元として知られるIT大手のドワンゴグループが、入社試験の受験者から受験料を徴収する方針を発表。対象は東京都と神奈川、埼玉、千葉在住の学生で、合否にかかわらず返金はせず、受験料は全額寄付するそうです。

     

    私としてはこの流れは「非常に良い!」と思っています。

     

     

    理由は新卒採用市場において以下の点が問題になっているため。 

     

    1.人気企業には応募者数が多すぎて採用側の処理コストが膨大にかかってしまう 

    (書類データの処理・会場運営やそこに費やす人件費など)

     

    2.人気企業の場合、会社案内や業界のこともろくに勉強していない「ただ大手企業だから」といった安易な理由で応募してくる学生が多く採用側の疲労感がある

     

    3.募集数が多い場合、結果的に精度の高い審査は不可能になるため「学歴フィルター」や「ESの内容」のみで仕分けを行う必要が出てきてしまい、学生側にとっても適正な採用が行われずデメリットが多い

     

     

    私も採用する立場になることが多いのですが、新卒にせよ中途にせよ、 

    「無料」であるがゆえに「大勢の応募者がいる」ことのデメリットは非常に大きいです。

     

    「出会いが増える」というメリットよりも、「出会いが多すぎることで途中の絞込みを大雑把にせざるを得ない」というデメリット、つまりは本当に意欲のある人間を見逃すリスクの方が大きいのです。

     

    ひとりひとりと1時間話せばいいと思われるかもしれませんが、

    きちんと自社の会社案内見て、業界の研究までしてきて、話す価値のある応募者は全体の10%もいるか怪しいのです。「当たればラッキー」程度の感覚で来ている人間も多いので。

    また、そういった人材と話す時間の人件費も会社は必要なわけですからね。

     

    「でも受験料を取ると、今は会社のことを興味ないけど、優秀な人材を採用する機会を逃すのでは?」

     

    という反論もあるかもしれませんが、2525円程度を払えない意欲の人間が優秀であり、自社にとってプラスになる確率は低いと思います。

     

    ・・・というか、対象を一都三県にしている

     

    ところからも「わざわざ交通費払ってくる意欲的な人間はウェルカムだよ!」というメッセージが感じられて好感が持てます。

     

    ちなみに私は船井総研の入社試験受けるために、自腹で愛知からの交通費払いましたよ(初回は)。

     

    実はこの手法はスクール・塾経営でも同様でして、

    「無料体験会」「無料見学会」「無料イベント」などで大勢のお客様を集めたとしても、

    結局のところ、運営側はその人数を処理することに意識がいってしまい、

    大勢の「意識が低い」お客様にまぎれた「意識が高い」お客様を見つけることができず、適切な対応が出来ないことが多いのです。

     

    「とにかく大勢の人を集めればいい」という発想で、母数を増やすことによって、逆に「率」が犠牲になるのです。