自己紹介
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    『船井総研内の保育教育業分野のコンサルティングチーム「保育教育支援部」の上席コンサルタント。
    高等教育機関、学習塾、英会話教室、幼稚園、こども園、保育園、資格学校など、幼児から社会人までの様々な教育機関のコンサルティングを担当している。
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  • 2014年2月14日8:11 AM
    人材の評価が反転する理由
    CATEGORY: ビジネス全般

     

     

    スクール業界においては春は新規事業や新商品投入の季節です。

     

    私の関係先でも新規の案件が複数進行しています。

     

    市場縮小時代の中で、新たなマーケット開拓を目指すことは重要ですので、それ自体はとても良いことですね!

     

     

    ただ、多くの企業で起こる「あるある」トラブルが起こるのも事実でして、今回はその中のひとつを複数の企業様からお問い合わせもらっているのでそれについて触れたいと思います。

     

     

    このタイミングでよくある事件のひとつ。それは

     

    新規事業を任せたあの人材がこんなに能力不足だとは思わなかった!

     

    というものです。

     

     

    このブログをお読みの複数の方が「ああ、ウチのことだ!」と思われるかもしれませんが、決して1社のみを対象にしていません(笑) それだけ多くの関係先からこの問題の相談をうけます。

    職人気質なスクール業界、もしくは塾業界によくある現象です。「はしか」みたいなものです。

     

     

    新規事業の担当者の多くは、既存事業でそれなりの成果を上げ、評価が高かったために、その能力を見込まれて新規事業の担当者になっています。

     

    でも、新規事業の担当になった途端、能力不足!と感じることが多くなるのです。 

    なぜか?それには理由が複数あります。 

    1.今までの評価はあくまで既存事業を「回す」ことの評価だった

     

    2.新規事業になると経営者様が詳細まで行動を見ることができるので、粗に気づく

     

    3.初めての新規事業に柔軟に適応し、行動できる人間は教育業界においては極レア

    (もともと教育ビジネスは職人気質な業務体質であり、汎用性がない事が多い)

     

     

    この3条件が重なり合って、担当者の力量不足に不安を覚え、評価が逆転してしまうわけです。

     

    ひどいときには「責任者抜擢」→「責任者降格」→「新責任者抜擢」→「新責任者降格」という負のワルツを踊るケースさえあります。

    新規事業に即時に適応するベスト人材を探し続けるという「不可能」にチャレンジしてしまうわけです。 

     

    確かに新規事業の責任者が力量不足なのは事実でしょう。

    だって、皆さんが新規事業にも適応できるように人材を育てたわけではなく、既存事業を回すためのパーツとして育てていたのですから。

    これ自体は必然とさえいえます。ある意味どの企業においてもおこる当たり前のこと。

     

    井端と荒木をコンバートして、エラーが出ても文句を言うべきではないのです。

     

     

    でも、大切なのは「経験」を積むことです。

    配置してみて6ヶ月~1年程度様子を見てみて、どの程度の適応性・順応性をみせるのかを見極めるのが重要なのです。

     

    不慣れで転んでもいい、泣いてもいい、迷惑かけてもいい(大失敗なければ)。

    その分社長さんがフォローして、見守ってあげることが大切です。

     

    実は能力不足を実感して、裏で当人は泣いているケースだってあるのです。

    そこを能力の絶対評価で切り捨てていたら、誰も昇格や昇進したくない会社になってしまいますからね。

     

    どうしても新規事業は資金と時間の勝負になるので、人材の評価が厳しくなりますが、その結果人材に厳しくあたり、人が辞める会社を多数見てきました。

     

    ぜひ、みなさんの会社においては、新規事業を嫌がる、チャレンジ責任者を嫌がる社風にならないようにご注意していただければと思います。

     

    余談ですがHKさんのYさんは頑張ったと思います。

    T社長の温かく見守っておられましたよね。