自己紹介
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    『船井総研内の保育教育業分野のコンサルティングチーム「保育教育支援部」の上席コンサルタント。
    高等教育機関、学習塾、英会話教室、幼稚園、こども園、保育園、資格学校など、幼児から社会人までの様々な教育機関のコンサルティングを担当している。
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  • 2009年3月3日12:22 PM
    直訴システムの問題点
    CATEGORY: ビジネス全般

     

     

     

    しばしば「開かれた会社」であることをPRするために、社内の一体化を目指すために、

    「社長への直接メール」を促進したり、システム内に目安箱を設置したりする会社があります。要するに従業員の声を直接社長が聞こうという取り組みですね。

     

    しかし、この機能は一歩間違えれば、かえって社内の一体化をそこねます。

    また上手く機能させるためには、

    「鉄のような心臓」「打たれてもへこたれない意思の強さ」

    「ひとりの意見に左右されない鈍感力」

    が経営者に求められます。

     

     

     

     

    …といいますのも、一般スタッフの価値観と経営者の価値観というのは、そもそも全く異なっている。相互理解できるよう努力することはできても、生まれの発想が違うため、究極で一致することなんてありえないのです。

    一致しているように見えるのは、あくまで社会人として「大人の常識」をわきまえており、お互いが妥協&調整した結果にすぎません。

     

     

     

    本質的には価値観の違いを持っているけれど、表面上は上手く調整することができる。これが大人の社会の常識なわけですから、あえて相手のお腹の中に抱えている不平や不満を直接ぶちまけさせても、あんまりいいことないのですよね。

     

    スタッフから本音でネガティブな反応をもらったら、

    「あいつは表面上ではいい面をしていたけど、実はこんなことを考えていたのか!

    今までの態度はウソだったのか!。(´д`lll) 」

    なんて感覚になってしまいますしね。

     

    また、個人的感情から同僚スタッフの批判的なメールを送るような輩もおりますので、そういった点も上手に処理できないといけません。

     

     

     

    ですから、あくまで上司への直訴メールや目安箱は「不満をなんでもいえ」でなく、「みんながプラスになるための改善提案を持ってきてね」というスタンスがよいでしょう。

     

     

     

     

     

    どうも、スタッフヒアリングなどでも、あえて相手の本心の不満などまで聞き取ろうとする上司の方がおおいのですが、人間は誰でも少なからず不満や疑問は抱えているわけです。

    問題はそれが理性や他のメリットでの我慢の限界を超えているかどうかだけ。

     

    多少の不満や矛盾があっても、理性や他のメリットによる満足感や納得感が上回っていれば、それで企業という組織はOKなのです。

     

     

    究極に心の底までの全社員の納得感や不満をなくそうという取り組みは、宗教でもないかぎり不可能です。

    だってスタッフの一人が心の底から満足している仕組みそのものが、別のスタッフにとっても不満のある仕組みであることなんて日常茶飯事ですから。

    企業のようにたくさんの人が関わる組織では、矛盾や不満が少なからずあるのは当たり前です。 

     

    ビジネスでマイナスのネガティブな感情をゼロにすることはできません。

    要するにマイナスをなくすのではなく、

    「なるべく少なくする」「それを超えるようなプラスを渡してあげる」

    これしかないのです。