昨日に続き業界についての雑感。
今度は「専門学校業界」についてです。
専門学校業界も少子化による市場の縮小という大問題にさらされている業界です。
そして、専門学校業界にとっては、
短大・大学といった高等教育機関がハードルを下げてくるのも嫌な競合相手となっています。
短大なんかは講座の垣根もなくしてきていますしね。
大学神話が一部残っているので、これは専門学校にとって障害になりますが、
「手に職」志向が強くなってこれば、おそらく大学と専門学校の住み分けはハッキリおこなわれるでしょう。
問題は垣根がなくなりつつある、短大との差別化です。
しかし、じっさいに短大が専門学校的な講座を付加したとしても、
全く過去の実績がなく、就職ルートも確立していない、単なる資格学校に過ぎませんから、
地域内の企業に対して優秀な卒業生を送り込み続けてきた専門学校には到底及びません。
単なる卒業生実績なのですが、今はクチコミなどで入学動向にも影響が出ますので、
これはいいことですね。
つまり、「あの学校から来た子はハズレがいない!」と、業界の企業様から評判をもらえる専門学校さんは、
今後もかなり安定して業績を守ることができると思われます。
ただ、少子化でマーケット自体が縮小しますので、一部、留学生や既卒者、さらには社会人を対象とした講座展開も必要でしょうね。
今まで専門学校業界は、学校法人などの税制優遇により、
集客のための広告や建物に多額の費用をかけてきました。つまり入り口です。
しかし、今後大切なのは出口。
広告上手なだけの資格学校はもう時代の中で生き残れないでしょう。
これらのコストをおさえつつ、就職とその後の展開をしっかりできている学校が生き残れると思われます。
専門学校業界に関しては、この少子化の波が、業界の健全化につながるような気がしています。
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