私の場合、全社会議の日、同僚から色々な業界の事例を聞くことができます。
これが非常に勉強になるわけですが、
今月印象に残ったネタは、飲食業界の「副業」と「支業」の発想。
本業で1本売上の柱となっている事業があるとき、
その事業が不測の事態で売上が低迷した時のため、
新規事業で別の売上の柱を立てようとする際の事業を「副業(別事業)」と表現。
狂牛病問題や鳥インフルエンザの時に、
焼き鳥屋や焼肉屋がうどん屋チェーンを始めるような形ですな。
しかし、一方で本業のコスト削減や本業への相乗効果を目指し、
別事業の展開を行うときの事業を「支業」と表現するそうな。
例として上がっていたのは焼肉屋の事例でした。
なんでもオーストラリア産の牛肉は一頭買いが原則。
特定の部位しか利用しない焼肉店の場合は、不必要な部位が廃材として扱われるそうです。
そこで本来使えない廃材となってしまう部位の肉を使って、
定食屋などの業態をオープンし、その肉を有効活用する。
この定食屋は仕入れコストは別事業で「捨てられるはず」だったものなので、新たな仕入れコストはゼロ。
そのため高利益率を確保できる。
さらに本業にとっても、牛の一頭買いを積極的に進めても、全身有効活用できるため、
大量に買い付けして規模の論理でコスト削減ができると…。
そういえばこのパターンで、生鮮食品をあつかっているスーパーの横に定食屋があって、
そこの食材はスーパーで売れ残った賞味期限ギリギリのものを使っているってのがありました。
生鮮食品としては売れ残っても調理すればノープロブレム!ってものも多いですもんね。
「もったいない」という道徳的観点からすれば、非常にこのモデルは誉められるものなのかと思います。
(そう考えると売れ残ったお餅を再利用して、せんべいに使うことは、ほめられこそすれ、非難されることではないのでは…?)
本来無駄になってしまう企業の「資源」を別の形で利益を取れる形へと変える…。
スクールなどでは講師の空き時間を、別の事業で活用するなどの形でしょうか(極端な例ですが)。
いろいろな形で応用ができそうな「支業」の発想。
「もったいない」をビジネスに活かすと案外なんかチャンスが眠っているかも。
どうせ新規事業を始めるのならば、このような有効な形が望ましいのかもしれませんね。
Tweet |