2016年12月14日9:25 AM
CATEGORY: 学習塾・スクール業界の時流
幼児~小学生を対象としたこども向けの習い事の「競争」の概念は、
現在では「同ジャンル間の競争」ではなく「異なるジャンル・業態間の競争」になっています。
つまり「スイミング教室」の生徒奪い合いのライバルは、これまでは「スイミング教室」でしたが、
現在では競争相手は、体育系の「体操教室」や「ダンス教室」。さらにはその他の知育系の習い事が競争相手であるということです。
この競争の背景にあるのは各家庭・こどもの「習い事費用」「曜日時間」が有限であるという前提です。
こども向けの習い事費用は小学校低額年までであれば、意識の高い層で2~3万円。
一般的には1~2万円程度です(もちろん5万円程度使う層も存在しますが)。
そのため他の習い事に通うことで費用負担が大きくなれば、当然新しい習い事に消極的になってしまいます。
また、幼稚園児や小学生の場合、平日は幼稚園や小学校に14~15時まで通うため、それ以後の15:30~18:00の時間帯は文字通り、
習い事同士のスケジュールの奪い合いです。(本来は1日で複数の習い事をすることも可能ですが、移動時間を考えると難しいケースが多い)
こうした環境の中では、自社の競争戦略は「他の同ジャンルの教室にどれだけ優位を取れるか」などではなく、
「他のジャンルの習い事と比較して、自分のジャンルの習い事の優先順位をどれだけ高くできるか」が重要になるのです。
つまり、習い事自体の有益性・有効性です。
元々、優先順位が高く・必需品的になっている英会話教室などの場合は、ジャンル自体の魅力訴求はそれほど必要ありませんが、
その他の習い事においては、「ジャンル」の魅力訴求が今後は重要になりそうです。
また、競争を優位に進めるための「低年齢層からの通学」も重要ですね。
Tweet |
■学習塾・スクール業界の時流カテゴリの最新記事