昨年から続いていた黒子のバスケの連続脅迫事件。
容疑者がつかまったようですが、この人が全てなのか、便乗犯なのかわかりませんが、
郵便ポストに大量の手紙って時点で、最近のメインの人物だったことは確かなのでしょうか。
それにしてもこの事件。
グリコ森永事件のように扱うにしては、あまりにも「黒子のバスケ」というテーマが食品やお菓子と比べるとニッチすぎ、
「イベントが閉鎖に追い込まれた」「コンビニのキャンペーン」とかいわれても、
一般のヒトは「何でマンガでイベントやるの?」という腐っていない方からすると当然な価値観があったりと、マスコミの話題としても少なめでした。
でも、私のように事件があったから「黒子のバスケ」に興味をもち、
なにげにアニメを見たら意外と面白くて、継続してみている人もいるかもしれませんね(笑)
さすがに単行本を買うほどの根性はないので、どこまでテレビでストーリーを追いかけてくれるのかが心配ですが。
この事件に関してはコンビニ各社がお菓子を撤去したりとか、ツタヤさんが店頭から書籍なくしたりとか、徐々に影響が増していただけに、無事解決したのはよかったですね。
この事件の過程において、「すごいな~」「気概を感じるな~」と個人的に尊敬していたのが、
「作者の藤巻氏」
「週刊少年ジャンプを発行する集英社」
「テレビアニメを放映していたテレビ局MBS」
などですね。
作者の藤巻氏は、これだけ脅迫がおこっているなかで連載を続けていた精神力はたいしたものですし、この脅迫事件は「作者への恨み」の体裁をとっていたため、警察も藤巻氏の過去の人間関係をだいぶあらったと思うのですが、その結果として「ほとんど問題ない・可能性ない」とされていたとのことでした。
よほど人間関係がなかったのか、恨みを買わない人間だったのか・・・、いずれにせよ素晴らしい人物だなと。
また、雑誌の発行元であるジャンプの編集部は、かなり脅迫があったと思うのですが、それに屈せず、作者を応援し続けていたと思うのです。
なにげに今日コンビニ行ったらジャンプの表紙が「黒子のバスケ」・・・。
狙ったようなタイミングですが発行時期を考えると、「脅しに屈せずに表紙にも出すよ!」という姿勢だったのでしょうね。
さらにテレビアニメを放映していたMBSですが。
こちらテレビアニメは第二期なんですよね・・・。
ようするに一度第一期が終わった後、期間をおいて第二期をつくっているわけですが、事件の真っ只中にわざわざ第二期放映をするって、あえて火中の栗を拾っているとしか思えないのですが、よほど脅迫には屈しないという信念があったのでしょうね。第二期を放映しないという選択肢もあったでしょうから。
おかげで私のような一般人もキセキの世代の残り二人が見れる(かもしれない)というわけです。
こうして「脅迫に屈しなかった人たち」を賞賛すると、屈した人たちがダメに見えますが、個人的にはセブンイレブンやツタヤの選択はベストだったと思います。
なぜなら、これらの会社の多くは「フランチャイズ」であり、加盟店の数が多かったから。
防犯上全てを万全にするのは難しいでしょうし、フランチャイザーとフランチャイジーの関係上、リスクのある商品を継続して本部が供給するのは、対消費者だけでなく、加盟企業との関係上も甚大なリスクが発生するからです。
「消費者」と「加盟店」の安全を守る!というプロ意識からすると妥当な選択であり、そういう意味では、商品撤去という選択も当然といえば当然で、ここを批判するのはおかしいのです。
最後にほめておきたいのは、現行犯逮捕をした警察ですね。
今時のカメラなどの様々な検挙のための仕組みのすごさを感じました。
こうした事件を通じて、色々な企業の色々な考え方って見えますよね。
特に企業のリスク管理と消費者への価値提供へのこだわりなどの点で。
個人的にはそれぞれが「プロフェッショナル」としてのこだわりが見えた興味深い事件でした。
イベントを楽しみにしていた方々にとっては、噴飯モノの事件だったでしょうが。
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