報道で厚生労働省、文部科学省の調査データとして、
2012年12月現在の「大学生の就職内定率」を公開しました。
内定率は75.0%と前年に比べ3.1%回復したとのこと。
ハッキリ言って、こうした統計データの数字だけの表面を見ると、いかにこのデータや統計がいい加減なものなのかがわかります。
上記の調査データの問題点は、その調査方法にあります。
ニュースでも書かれていますが、このデータの調査背景は「全国の国公私大約60校の約5000人」を対象に実施となっています。
まずこの一部の大学の内容の偏りをそのまま全国データに反映してしまっている点が問題。
(決して偏差値や立地状況を全て平均化して抽出したわけではない)
さらにいえば、「内定」の内容に関しても、一般的にこうした調査データにおいては、期限付き正社員、契約社員が含まれていたりするわけです。
また、年度末にしばしば出てくる「大卒就職率90%」的な景気の良い数字は、
分母の数を「就職希望者数」に設定しており、途中で就職をあきらめた人間はカウントしないという数字操作が行われています。
言うまでもなく、大卒生の実態の就職率・内定率はもっと厳しいものがありますし、
入社してから1年以内で辞めてしまうケースなどを加味すれば、実態はもっと別のものが出てくるでしょう。
・・・ただ、上記の大卒生の就職率・内定率の低さというのは、
一概に大学生が不幸というわけではなく、単純に「企業の選り好み」が招いている可能性も否定できません。
自分に合った条件や好みに合った条件の会社がない。
あったとしても大企業だったりして採用試験に落ちてしまう。
結局残ったのは中小企業だけど条件的に・・・といったケースも多いのです。
上記の両省の統計調査では明らかに実態が出てきません。
数字データの裏づけなきところには、具体的な対策も出てこないので、なんとか信じるにたるデータが生まれればと思うのですが、
「大卒」と「社会人1年目」などは、ちょうど省庁の管轄の隙間なんですよね・・・。
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