<2004年SBレポートより抜粋>
昨日、スクールの売上不振の理由についてご説明しました。
しかし、実際にスクールの生徒数が減少してくると、経営者の方としては
「来年は大丈夫か?」「次ももっと減ったらどうしよう?」
という不安が出てくるのは、ある意味当然と言えるでしょう。
先のことに対して、ある程度不安になるのは「あるべき姿」ですが、過剰な不安と目先の改善のための安易な改革・改善は注意が必要です。
むしろスクールの不振が続くのは、「一時の低迷におどらされて、安易な現場改革を行い、根本的な自社の『強み』を失ってしまう」ために引き起こされることが最も多い原因なのです。
現場の安易な改革による弊害の一例を挙げてみます。
①スタッフの入れ替わりや広告の当たり外れなど、一時的な生徒数減少
↓
②経営者の過剰な不安感による現場改革の実行(押し売りの実行など)
↓
③その改革内容がさらに消費者のニーズとかけ離れている
もしくは、本質的な生徒数減少の原因とズレている
↓
④スクールの生徒数がさらに減少
↓
⑤スクールの活性化のために「値下げ」の実行(本来金額が高いブランドスクールのはずなのに…)
↓
⑥再起不能
このような流れです。
スクール経営をする上で、①は確実に発生します。
また第三者の目がなければ、②③④も発生することはやむをえないと言えます(自社のことはなかなか本質が見えにくい)。
しかし、絶対にふみこんでいけない領域が、⑤です。
自社のスクールが元来売り出してきた「強み(講座品質・ブランド・接客力など)」を消してしまうような対策は、「飢えをしのぐために自分の肉を食べている」のと同じです。
このようなことになるのを防ぐためにも、自社のスクールがどんなに迷っても、「常に戻れる場所」(=守るべき強み)を用意しておくのは非常に重要なことです。
この自社の「強み」は、自分自身ではなかなかわかりにくいかもしれませんが、目の前の生徒さんはハッキリと持っていることがほとんどです。ぜひ生徒さんにも聞いて、「自社の強み」を再認識してみてください。
Tweet |