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    『船井総研内の保育教育業分野のコンサルティングチーム「保育教育支援部」の上席コンサルタント。
    高等教育機関、学習塾、英会話教室、幼稚園、こども園、保育園、資格学校など、幼児から社会人までの様々な教育機関のコンサルティングを担当している。
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  • 2008年12月26日5:48 AM
    スクールで即決営業を徹底できない理由
    CATEGORY: 日々雑感

    <2004SBレポートより抜粋>

     

    今回は、スクールに見学に来られるお客様についてのお話です。アテネオリンピックも近いことですので、バレーボールとからめて「時間差攻撃」について考えてみたいと思います。

     

    「お客様が時間差攻撃をする」。

    つまり最初の資料請求から半年後に入会する、または見学をしたあと、1年後に入会をするような「時間差」が発生するお客様が最近のスクール業界では急増中です。

     

    もちろんAクイック攻撃のように、初めての来校=入会というようなお客様も増えてきているのですが、「時間差=タイミングがずれてくるお客様」への対応がスクールの入会者数アップにとって重要なポイントになっています。

     

    従来のスクール業界は「資料請求→来校→入会」までのステップを約1ヶ月程度に想定したオペレーション(マニュアル)を組んでいます。しかし、時間差攻撃をするお客様が増えた以上、単純なブロックばかりしていては、なかなかお客様の心をつかまえることは難しいと言えます。

     

     

    資格スクール業界(特に大手英会話や大手パソコンスクール)では、「お客様はもう入会する意思がある程度あるわけだから、即決営業こそ正しい」という発想が主流でした。

     

    しかし、逆に「お客様の時間差攻撃が当然」として一般化している業界もあるのです。それは専門学校業界です。 

    ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、専門学校業界では来年4月の生徒募集(10月に願書募集)のために前年の7月~8月に集中するのが常識になっています。「多額の出費と人生に関係する資格取得の選択には時間が必要だろうから」「どうなっても最後は専門学校に入ると思われるから」が主な理由です。

     

    業界の違いはあるものの、ここまで「即決営業」と「時間差対応営業」の違いがあるのはおもしろいものです。

     

    私が常々感じているのは、「即決営業は成長期の業界には効果的である」ということです。

    成長期には商品の情報提供があまり必要ではないからです。逆に安定期に入った業界では、お客様は多数ある競合店の資料などから判断しようとするため、必然的に時間差攻撃をするようになり、「即決営業」のみでは限界がくるのです。

     

    事実、好調なスクールの共通点は、お客様の時間差攻撃入会=「長期リターン客(入会までに半年以上必要なお客様)」がたくさん獲得できているのです。

     

     

    お客様が時間差攻撃をする理由は主に次のようなものがあります。

     

    ①お金の都合がつかない(キャッシュがないのに先にアクションをする) 

    ②時間の都合がつかない(仕事が忙しいので辞めたら始めようなど) 

    ③他のスクールを見てみたい(競合スクールも見てから比較したい) 

    ④自社スクールの評判や情報をもっと深く集めたい(友人などから) 

    ⑤すぐには決心がつかない 

    番外 そもそも入会する意思がない(調査・冷やかし)

     

    ⑤のようなケースの場合は、即決営業が効果的ですが、他のケースの場合は即決営業は逆効果です。人の流出入が激しい地域ならいいのですが、閉鎖商圏のスクールの場合は、いっきに悪評が地域に広まってしまいますので注意が必要です。

     

    それでは上記の①~④までの理由をもつお客様の時間差攻撃に対応する 

    ために効果的な手法は、

     

    1.見学や1日体験の際に次回のアポイントメント(2週間以内)を取る 

    2.1~3ヶ月間の1日体験講座などをシリーズ化し、複数回受講を促す 

    3.メールやDMで定期的に説明会や個別相談会の案内を発信する 

    4.半年後や1年後に対象者限定の「キャンペーン」を用意する(理由が妥当なもの) 

     (衝動買いを促す)

     

    などが挙げられます。いずれの手法も、お客様とスクールとの間にゆるやかな関係を維持し続けられるのがポイントです。

     

    ご参考くださいませ。