自己紹介
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    『船井総研内の保育教育業分野のコンサルティングチーム「保育教育支援部」の上席コンサルタント。
    高等教育機関、学習塾、英会話教室、幼稚園、こども園、保育園、資格学校など、幼児から社会人までの様々な教育機関のコンサルティングを担当している。
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  • 2008年5月22日10:05 PM
    スクール業でありがちなモチベーションダウンの原因
    CATEGORY: 日々雑感

    会社の方で配信しているメルマガでひさしぶりに気合の入った記事を書いたので、

    勿体無いと思って転載です(笑)

    (両方ご覧頂いているかたゴメンなさい)

     

    ある程度時間に余裕があれば、このくらいは書けるのかな~なんてちょっと自信を持ったり(・・。)ゞ

     

    ちなみに今回のメルマガ、

    スクールのスタッフさんに読ませるのをオススメします。

     

    要約すると、

    「経営のこともわからない奴が、イチイチ経営者の長期的戦略に基づく行動についてつべこべ言うな!」

    だったりするのですが…。

     

    ▼ 売上が把握しやすいビジネスであるが故に ▼ _____

     

    スクールビジネスは「月商」が非常にわかりやすいビジネスです。 

    月謝制のスクールであれば、生徒数×月謝収入、 

    一括入金制のスクールであれば、入会者数×客単価、 といった具合に従業員にとって、用意に月商や会社の利益がわかりやすいビジネスになっています。 

    何事もわかりやすいのはよいことなのですが、実は企業としてのスクール経営に深く踏み込んでいくと、この「わかりやすさ」が従業員のモチベーションダウンや会社への不信感、さらには講師の離反につながるケースがあることに気づきます。 

     

    ▼ こんなに収入があるのに… ▼ __________ 

    売上がわかることによるスタッフのモチベーションダウンの原因。 

    それは 

    「こんなに収入があるのに、どうして私の給料はこれだけなの?」 

    という感情です。 

    スクールビジネスというのは目に見えるコストもわかりやすいビジネス。売上がわかり、目に見えるコストもわかる(と本人が思っている)ため、残った金額が丸々会社の利益=社長の収入になっていると勝手に邪推し、一方的に会社に対して不信感を持ってしまうのです。 

    多少経営をかじったことがある方ならわかると思いますが、上記のようなスタッフの考え方は、ほとんどの場合が間違っています。 

    経営という世界には、目に見えないコストが山ほどあるわけですから。 

    それは単純に家賃や広告費、税金などのレベルではなく、企業の存続のための投資や未来のリスク回避のための貯蓄なども含まれます。 

    そういった経営の深みを知らないまま、安易な収支計算をしてしまい、小賢しく会社批判をするというスタッフの意識は早急に改めていく必要があります。 

    これが手遅れになると、徐々に経営知識のないスタッフが周囲をまきこみ、いつのまにか「経営者 VS スタッフ」という対立構造にまで発展してしまう可能性があります。 

    ※(余談ですが、従業員の給料というのは、本人の能力や担当業務に比例して支払われるものですので、会社が儲かっているから給料を上げろというのは、そもそも間違っているのですけどね) 

     

    ▼ 「知らない」ことには罪はない ▼ ________ 

    上記のように経営を知らないことによる不満の蓄積。 

    このような感情を持つスタッフ自身には実は罪はありません。 

    (周囲を巻き込んで不満を吹聴するのには罪がありますが) 

    全ては「知らない」だけ。 

    日本の環境では経営に関する教育を受ける機会がないため、全ては知らないことによって必然的に引き起こされるのです。 

    だからこそ、スクール企業としては、その「知らない」を「知っている」に変える必要があるのです。具体的にはバカバカしいと思われるかもしれませんが、「お金」や「企業経営の成り立ち」「なぜ給料が支払われるのか」の研修をするなどです。 

    これによって、従業員の不信感の芽を摘んでいくことが可能になるのです。 

    よく、従業員の離反やモチベーションの低下、優秀な人材が育ってこないことを、「個性」の問題にすり替えてしまう経営者様がいらっしゃいますが、実は上記のような業界特有の必然的に引き起こされるものだったりするわけです。 

    スクール経営はビジネスモデル構造自体は単純です。 

    しかし、長期に安定した経営をしようとすると、非常に複雑なモデルが必要になります。今回は従業員のモチベーションダウンでしたが、スクール経営の「深み」はこういったところからも感じていただけるかと思います。