産経新聞の記事で非常に面白いデータが取り上げられていました。
阪神生え抜き率80%→58%、プロ野球FA制度20年の“地殻変動”
要するにFA制度導入後の生え抜き選手の比率を比較したものですね。
支配下登録選手ベースで比較してみると、
中日ドラゴンズは当時79.4%だったそうですが、現在は90.2%と逆にアップしているとのこと(笑)
見出しになっている阪神は出場登録選手ベースで見てみると生え抜き比率が非常に低く、
ドラフト戦略や育成に難ありということでしょうかね。
・・・で、このままいつものようにプロ野球ネタを引っ張るのではなく、真面目な塾業界のお話です。
実は学習塾業界においても上記のような生え抜き率は重要です。
学習塾業界においては生え抜き率は高ければ高いほどいいというものではなく、
新卒の採用力と定着力を指ししめす指標になります。
塾企業で強い企業は生え抜き率が100%近いというわけではなく、地域内の他塾から実力講師が自然と集まってくる状況も生まれますので、最終的に比率は50%程度になることが多いといえます。
この生え抜き比率が100%の場合は、純粋に他塾から人材が集まらない企業ということになってしまいますし、0%の場合は新卒の定着率が異様に低く、他塾からの中途採用でしか成り立たない塾になってしまっているといえます。
これからの学習塾業界は現在の読売巨人軍のように、新卒(育成選手)もしっかりと育て、
それに加えて他塾(他チーム)から優秀な人材が集まるような会社作りをしていかなければなりません。
中日のように生え抜きを重視しすぎていては、どうしても価値観が固まってしまいます。
監督もコーチも生え抜き・・・でそろえていては、身内は楽しいかもしれませんが、風通しは悪いでしょうし、OB会長の人間に意見をすることもできないでしょう。
パフォーマンスを最重要視する組織になりません。
ダイバーシティの発想からも、生え抜き比率はバランスが重要なように思います。
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