自己紹介
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    『船井総研内の保育教育業分野のコンサルティングチーム「保育教育支援部」の上席コンサルタント。
    高等教育機関、学習塾、英会話教室、幼稚園、こども園、保育園、資格学校など、幼児から社会人までの様々な教育機関のコンサルティングを担当している。
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  • 2008年6月2日10:33 PM
    キリギリスになってはいけない
    CATEGORY: 日々雑感

    あまり信じられないかもしれませんが、

     

    「広告出せばビジネスが成り立つ(利益が出る)」

     

    ような業界や業種が存在します。

     

    モチロン、未来永劫という意味ではなく、

    ライフサイクルが成長期のときに限るわけですが、

    それでも1~数年、ライフサイクルが成長期の時にはハッキリ言って楽して稼げます。

    (ひと昔前の住宅リフォームや人材派遣や消費者金融などがあてはまりますね)

     

    楽して儲かるビジネス。であるが故に、どんどん参入者が増えてきて、

    競争が激化し、価格競争が起こり、いずれは需要と供給が逆転して、全く儲からなくなる。

    または法改正などによって業界の大前提だったルールがなくなってしまうなんてケースもあります。

    これが転換点というものです。

     

    法律の改正でライフサイクルが強制的に成熟期に移行した業界は、

    消費者金融のほかに、スクール業界などではパソコンスクールなどがそうでした。

     

    成長期は参入する側も「楽して儲かる」みたいな発想が多いため、

    堅実な努力をしたり、未来へのリスクヘッジを考えたりする企業は少なめだったりします。

     

    周囲から見れば、いい時に調子に乗っている「キリギリス」でしかないのですが、

    当の本人としては「こんなに成功しているなんてオレ(自社)はスゴイ!」みたいなカンチガイをしています。

     

    そんなキリギリス的な企業、

    時代が進み、転換点を超えて成熟期に入ってくると、

    冬に餓死寸前になるキリギリスのように経営危機に陥ります。

     

    しかも、その冬の時代を乗り越えるだけの蓄え(金銭と経営ノウハウ)がないため、

    いたずらに無駄な生き残り策をうった挙句、当然のように全ての策が失敗。

    さらに、昔調子がよかったという変なプライドが邪魔をして、

    周囲の意見に耳を貸さないものだから、手がつけられません…。

     

    最終的には廃業という末路が待っています。

    NOVAなんて典型的なパターンです。

    (ライフサイクルだけではなく過剰拡大による自滅でもありましたが)

     

    童話ではアリとキリギリスなんてお話はわかりやすいのに、

    いざ大人になって経営をしてみると、自分がキリギリスになっていることに気づかないのですから、

    世の中難しいものです…。

     

    スクール経営において正念場の冬の季節は成熟期~安定期、ここを生き残れるかどうかが全てです。

     

    そのときのためにアリのようにせっせと蓄えを貯めておかねばなりません。

    スクール経営における蓄えとは、

     

    「キャッシュ」

    「設備投資」

    「先行型ビジネスモデル(新規事業)」

    「経営ノウハウ」

    「優秀な人材」

     

    これらです。

     

    「利益出しているんだからイチイチうるさくすんなよ( ゚Д゚)」

     

    と心ない時代の先が見えないキリギリス社員が社内にいるかもしれません。

    でも、経営者・経営幹部は来るべき冬の時代に備えて、社内整備を怠ってはいけないのです。