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    『船井総研内の保育教育業分野のコンサルティングチーム「保育教育支援部」の上席コンサルタント。
    高等教育機関、学習塾、英会話教室、幼稚園、こども園、保育園、資格学校など、幼児から社会人までの様々な教育機関のコンサルティングを担当している。
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  • 2021年2月27日12:59 PM
    教育業界は変わる…あくまでゆっくりと笑

     

     

    こんにちは、船井総研の犬塚です。

     

    学習塾業界、スクール業界。

    これらの業界において、「変化が起きない」と考えている経営者様はいらっしゃらないと思います。

     

    外部環境要因だけを上げても、

     

    コロナ禍による消費者の意識変化

    大学入学共通テスト

    新学習指導要領

    少子化の急加速

    ディスラプターの参入

    Ed Techの進展・業者の増加

    共働き世帯の増加

     

    などなど、既存の業界の前提を壊してしまうような変化が起きています。

     

    それに伴って、今年の春戦線の教育業界のテレビCM・WEB広告においては、

    オンライン教育など、新しい時代を感じさせるものが増えてきています。

     

     

    …が、これらが瞬く間に売上を上げて、市場の中心になるかというと、

    「う~ん…」

    というのが私の予想です。

     

    もちろん、一部の企業や商材については、今後業界内で圧倒的なシェアを取るものがでてくるかもしれませんが、

    大多数のものについては、結局売上が上がらずに鳴かず飛ばず…となるのではないかと思います。

     

    その最大の理由が

    「消費者の意識やニーズはまだ大きな変化をしていない」

    この事実につきます。

     

    もちろん、教育意識の高い保護者層は既に変化を始めていますが、

    それがビジネスとして成立するほどの変化というと、甚だ疑問です。

     

    この時期に「時代が変わっているはずだ」という前提のもと、

    それなりの費用をかけて、攻めてしまうと、リターンが得られず、結局社内の動きがとりにくくなり、

    本当に市場が動いている時期に後手を踏むことが多いでしょう。

     

     

    AIやオンライン教育などデジタル化・DXは重要ですが、

    それを目的のように考えて慌てて飛びついてしまうと、たいてい外れます。

    こうしたテーマを飛び道具や切り札のように考えるべきではないのです。

     

    教育業界の経営の原理原則は結局のところ、

    「消費者が望む成果を適切に提供するコト」

    「消費者・市場に対して誠実であり続けるコト」

    だったりしますので、正攻法は大切です。

     

     

     

    2021年2月26日12:29 PM
    学習塾の合格実績2021年 実態は?水増し議論は!?

     

    日本全国各地で有名私立中学の合格実績が発表されています。

     

    中学受験指導を行う学習塾にとって、それぞれの地域の上位中学の合格実績は、

    まさに今後の経営を大きく左右する生命線になります。

     

    そういう意味では、学習塾経営に関わる人間としては、この数値の変動が大いに興味深いところです。

     

     

    <関東エリア>開成中学の各塾の合格実績2021年(2月末時点)

     

    SAPIX    :269名
    早稲田アカデミー :127名

    四谷大塚   :106名
    日能研     :30名

    浜学園    :23名
    栄光     :14名

     

    開成中の合格実績は今年はこのような状況です。

    相変わらず、ダブルスコアをつけるSAPIXさんの圧倒的な強さが光ります。

    二月の勝者という塾業界を舞台にしたマンガでも、明らかにこちらをモデルにした塾が登場していますね。

    早稲田アカデミーさんは高校受験に強みがありますし、四谷大塚さんもグループでは予備校部門が強い。

    各々の事業領域の展開が興味深いです。

     

     

    <関西エリア> 灘中学の各塾の合格実績2021年(2月末時点)

    浜学園 :96名

    馬渕教室:71名

    希学園 :47名

    日能研 :30名

     

    一方でこちらは関西、西日本エリアの灘中の合格実績です。

    こちらはダブルスコアをつけるほどの圧倒的な1強という形ではなく、上位の学習塾が拮抗しています。

    10年以上前は浜学園さんの1強、もしくは希学園さんを加えた2強という合格実績でしたが、

    現在は馬渕教室さんが合格実績を飛躍的に伸ばしており(5年間で約2倍!)、浜学園さんと並ぶ勢いを見せつけています。

     

     

     

    …と、ここまでは事実ベースのデータなのですが、しばしば学習塾業界で話題になるのが、

     

    合格実績水増し問題

     

    です。

     

    要するに各塾の合格実績を足すと「明らかに中学の合格者数の総数を超える」という問題ですね。

    これのシンプルな足し算を根拠に、「合格実績の水増し」が疑う人がいます。

     

     

    ただ、ある程度学習塾業界に詳しい人なら常識ですが、

     

    「生徒が複数の塾をかけもちする」という事実がこの問題の原因です。

     

    中学受験の難関校を目指す塾においては、

    「そもそもその塾の授業についていけない」

    「ペース管理をしたい」

    などの理由で、個別指導塾や家庭教師を併用するケースは珍しくありません。

     

    今では通常授業はある塾を週複数回通いつつ、同時にWEB授業を他塾で申し込みしている家庭もあるでしょう。

     

    つまり、合格実績というのは業界内の一般的なルールとして

    「入塾手続きをした生徒」

    「一定の期間以上入塾している、在籍してる生徒」

    「直前まで退室せずに在籍している生徒」

    「講習やテストなどの短期間の生徒は除外する」

    などがありますが、一方で

     

    「週回数が最も多かった塾のみが合格実績としてカウントしてよい」とか

    「最も長期間面倒見た学習塾が合格実績をカウントしてよい」とかの

    ルールはありません。(というか、それは塾側の都合であって、そこまでリサーチされたら迷惑…)

     

    そのため、各塾の合格実績がこのような数値になるのです。

    (もちろん、各塾の多少の計算のズレなどはありますが…)

     

     

    それでは、合格実績が全くあてにならない数値なのかというと、そんなことはなく、

    どういう形であれ、「それだけの合格できる優秀層から支持されている、利用されている」という事実に

    違いありません。 ある意味、品質やブランドを表すバロメーターです。

     

    今どきは塾間での実績についての監視や、

    消費者のWEBクチコミなどがありますので、

    おいそれと各塾が誇大広告をする環境ではありません。

     

    合格実績は基本的に信じて良い数字といえます。

     

    もちろんそれだけで塾を選ぶべきではないのですが。

     

     

     

     

     

    2021年2月22日3:19 PM
    学習塾・英会話スクールのオンライン・リモート授業の市場成長性

     

    昨年のコロナ禍を経て、

    今年の春戦線は「オンライン授業」などを大々的にテレビCMで打ち出している英会話スクール、学習塾が増えています。

     

    既存の通学制と併用しながらオンラインへの振替なども可能というスタイルや、

    そもそもオンライン授業のみのコースを設計するなど、打ち出し方は各社バラバラです。

     

     

    この「オンライン・リモート」スタイルの学習塾や英会話教室の市場ですが、

    子ども向けの市場を考えると、まだまだ「オンライン・リモートが主流」にはならず、

    従来の「通学制」が主流です。

     

    これについては、保護者の価値観がまだまだ過去の延長線上であり、

    都心部においては、通学制の一定品質のスクールが存在しているため、

    そちらが選ばれるケースが多いことが要因です。

     

    しかし、だからといって「オンライン・リモート市場」が成長しないかということ、

    今後数年で急速に成長していくことは間違いありません。

    一定の市場シェアを「通学制」から奪うことは確実でしょう。

     

     

    「オンライン・リモート授業」を活用する層としては以下のタイプが考えられます。

     

    1)過疎地域など「教室」が存在しない地域の消費者

    →この層は既に通信教育を使用していたりする

     

    2)両親の共働きなどの理由で平日に「習い事に通うことができない」消費者

     

    これらの層は物理的に「通えない・通いにくい」層ですので、

    学習塾や英会話教室の通学市場の乗り換えとはいえません。

     

     

    3)地元の通学制の教室に「良質」な教育の教室がないと感じる消費者

    →この層が今後移行してしまうメイン層となります。

    地域内に教室はある…しかし、納得いくレベルの教室がない。

    こうした消費者は通常WEBでスクールや学習塾の検索をしますので、

    WEB上で、オンライン・リモートスタイルの良さそうなスクールがあった場合、

    当然体験受講をし、その結果、通学制の地元の教室よりも他のオンラインの教室を…となってしまうのです。

     

     

    4)首都圏や大都市圏の「ブランド」教室を選択する消費者

    →教育業界で時々生まれる、

    全国区でブランド化された「〇〇〇式教育」や「〇〇先生の塾」のような教室への通学を考える層です。

    この層は、当然のことながら地域内ではその教室がないため、大本の教室のリモート授業を選択します。

     

    従来の教育業界においては「フランチャイズ」という形での全国普及がメインでしたが、

    今後はリモート・オンラインでの受講がこのタイプの中心になりそうです。

     

     

    以上を見てみると、3)と4)の層は基本的に、

    「イノベーター」や「アーリーアダプター」と呼ばれる、

    教育意識が高い、情報を感度が高い層になります。

     

    層としては1割未満だと思いますが、こういった層が徐々にオンライン・リモートでの教室通学を始め、

    そうした消費者の発信が徐々に拡散していく、

    この流れの中でオンライン・リモートでの受講の市場が成長していくと思われます。

     

     

    目の前の1~3年程度においては、オンライン・リモート市場は大きく花開くことは少ないかもしれません。

    しかし、市場の変化は上記のような形で徐々に進行していくと思われます。

     

     

     

    2021年2月19日10:25 AM
    GIGAスクール構想が学習塾に与える影響は?

     

     

    おはようございます、船井総研の犬塚です。

    意外と学習塾業界の現場はコロナの影響が少なくなってきましたね。

     

     

    さて、GoogleよりGIGAスクール構想に関連して、驚きの発表がありました。

    要約すると

     

    対象の自治体のうち約半数がG Suite for Educationを選択

    また自治体の半数近くがChromebookを選択

     

    とのことです。

     

     

    GIGAスクール構想は、生徒1人に1端末という目標があるわけですが、

    その導入競争において、Googleが圧倒的にシェアを拡大したということです。

     

     

    これまで教育現場においては、ご存知のように圧倒的にMicrosoftのWindowsが優勢でした。

     

    また、消費者の目線で見ると、ご存知のようにAppleのシェアもなかなかのものです。

     

     

    ところが、今回のGIGAスクール構想においては、「生徒1人あたり1台」という圧倒的な量が必要になるため、

    どうしても「コスト(イニシャル&ランニング)」が重要になります。

     

    その点、端末の高さがネックになったり、ソフトの更新や値段がネックになったりで、

    Googleが比較優位を取った印象です。

     

     

    ビジネスの現場においては、Google社のスプレッドシートなどを活用する機会も増えていますが、

    教育業界の現場、学習塾業界においても、大多数がWindowsのExcelを使用しているかと思います。

     

     

    しかし、今回GIGAスクール構想において、Googleがシェアを伸ばしたことにより、

    今後の小学生は「Google系の操作に慣れてしまう」環境が生まれてくる可能性があります。

     

     

    民間の学習塾やプログラミング教室においても、

    これまではAppleやMicrosoft系を使用していたケースが多いと思いますが、

    今後は消費者の中には「学校で使用している端末やアプリケーションを利用したい」

    という人も増えるでしょうし、将来的には新入社員も「Google系のソフトの方が…」という人も増えるかもしれません。

     

     

    まだまだ直接的な影響は少ないかと思いますが、

    Googleのシェア拡大については、ある程度意識しておく必要があります。

     

     

     

    2021年2月18日12:05 PM
    「民間学童・学童保育」の市場と「放課後児童クラブ」について

     

    こんにちは、船井総研の犬塚です。

     

    学習塾業界、保育業界、幼稚園業界などの、教育保育領域で注目されている事業が

     

    「小学生向けの保育」である

     

    「民間学童・学童保育」

    「放課後児童クラブ」

    です。

     

    少子化が急加速する中で、数少ない「成長」市場ですから、

    この「学童市場」に注目する法人も増えています。

     

    実際に、各業界の中堅大手企業は軒並み学童保育を開設していますし、

    これだけ0~5歳向けの保育利用者が増え、共働き世帯が増加する時代の中では、

    「そりゃ学童保育市場は成長するよね」

    というのは当然の流れになります。

     

    実際に船井総研においても、近年、学童保育の新規開業、新規開設のコンサルティングを多数しております。

     

     

    この小学生向けの預かり・保育をビジネス化、事業化する中では色々な考え方があり、

    まず保育園のように「自治体からの補助を受ける」ことを前提として考えると、

    ほとんどの場合「公設民営の学童・放課後児童クラブ」を運営するパターンになります。

     

    要するに「民設・民営の学童」に助成金や補助金が出る自治体は数少なく、

    また事業を十分に回せるほどの金額が出てこないのです。

     

     

    また公設民営の学童・放課後児童クラブの場合、

    基本的な方針は「福祉であり、地域の子ども達のための公的サービス」ですので、

    料金は低単価であり、内部で営利目的の+αをすることも難しいのが実態です。

     

    結果、この放課後児童クラブの受託運営などは、社会福祉法人がやることが主流です。

     

     

    結果、上述したように「民設民営」で学童保育を運営しようとするのが、

    一般的な教育業界(主に学習塾やフィットネスなど)の企業になるわけです。

     

    しかし、保育園と異なり、助成金がほとんどない中で、

    子ども達を長時間「預かる」ことを考えると、

    家賃や人件費のコスト負担が異常に重く、

    結果的に週5預かりで月謝が5万円以上になることがほとんどで、

    実態として「高級学童」のような扱いになってしまいます。

     

    つまり目的としては「共働きの世帯のサポート」が目的なのですが、

    価格帯は結構な負担を各家庭に要求する…ということになってしまうのです。

     

    さらに学習塾企業としては、

    「見込客集め」としての機能も期待されるのですが、

    通常の「週5」預りの学童保育を運営してしまうと、

    どうしても「預かれる人数」の上限が低く設定されてしまい、

    多くの場合、「1学年あたり20名程度」が上限になるので、

    見込み客集めとしても機能が限定的というのがネックになります。

     

     

    このように間違いなく「成長市場」である、

    小学生低学年向けの保育ですが、

    国からの補助がない分、「事業性・安定性」で考えると難易度が高いモデルになっています。

     

    上記を踏まえた上で、

    「週1~2回利用を重視する」(脱保育・教育重視パターン)

    「バス利用などで商圏を拡大する」

    「習い事などのオプション講座を販売する」

    など、福祉よりなのか、教育よりなのか、

    また、商圏を小さくするか、広めにとるかなど、

    各社の目的や戦略に合わせて、ビジネスモデル選定をしていなければいけません。