自己紹介
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    『船井総研内の保育教育業分野のコンサルティングチーム「保育教育支援部」の上席コンサルタント。
    高等教育機関、学習塾、英会話教室、幼稚園、こども園、保育園、資格学校など、幼児から社会人までの様々な教育機関のコンサルティングを担当している。
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  • 2007年6月20日9:47 PM
    クオリティを把握できる指標は
    CATEGORY: 日々雑感

    最近、コムスン問題とかNOVAの問題とか様々な偽装問題など、いろいろな企業の問題点が噴出しています。

     

    品質・クオリティを高める

      ↓

    お客様の満足度が上がる

      ↓

    口コミなどが生まれる

      ↓

    お客様も企業も幸せになる

     

    本来は品質=クオリティにこだわるということは、上記のような流れが生まれることであり、

    企業にとっても本来は長期的にプラスになることのはずです。

     

    スクールビジネスにおいても、授業内容や教務内容の強化は、

    確実にスクールや学校の「未来の集客」につながります(OB口コミなどが生まれるため)。

     

    しかし、ここで厄介なのが「長期的な」「未来の」ということです。

     

    つまり短期的な業績アップや目先の利益確保にならないことが多いのですね…。

     

    結果、目先の利益を重視する企業風土が存在する場合には、

    どうしても目先のことが最優先になり、長期的にプラスを志向した行動が評価されなくなるわけです。

     

    さらにさらに悪いことに、目の前のお客様の満足度が上がったとしても、

    それが「数字」に表れることが少ないため、

    クオリティ強化に取り組んでいる人間にとっても「実感」が得られにくい&評価されにくいのです。

     

    プロ野球の監督なんかがわかりやすい(かえってわかりにくい?)。

     

    自分の任期2年の中で結果を出そうと思うと、

    どうしても若手の育成などよりも、実績のある選手を使わざるを得ない。

     

    若手の成長を促すために試合で抜擢して、結果が出なければ、解任されてしまうわけなので…。

     

    楽天の田尾元監督と岩隈投手の肩などがまさに当てはまります。

    (結果、岩隈投手は2年使い物にならなくなっている現状があります)

     

    阪神の岡田監督も大変そうです。

    下手に若手を起用して負ければ、ファンやマスコミに叩かれるので、

    どうしてもJFKやベテラン勢を中心とした「誰もが納得できる」目先のための起用しかできない。

     

    そんなわけで、どうしても結果が求められる企業の現場においては、

    「数値」「結果」を重視し、「長期的な利益につながるものの目に見えにくい部分」は軽視されがちです。

     

    この問題を解決するためには、

    お客様の満足度を定期的に評価するようなアンケートやチェック体制、

    意識の高い従業員同士の相互評価制度など、

    現場のクオリティをなるべく数値化して評価できるような体制をつくっておく、

    またお客様満足度が反映されやすい経営指標を見つけておく必要があるのです。

     

    さらに何よりも重要なのは、企業の経営陣が「長期的にプラス=お客様の満足度アップ=目に見えにくいけど」を、

    評価するような姿勢や社風をつくりあげるように努力することだと言えます。

     

    2007年6月19日8:25 PM
    「いじめ」はありました
    CATEGORY: 日々雑感

    仕事でチーム案内の動画を制作している部下が、

    入社当時の私のプロフィール写真を持ち出してきて、

     

    「イヌヅカさん入社当時の写真ってすごい若いですよね~(゚∀゚) 」

    (今と全くの別人という声のイントネーションで)

     

    なんて言ってきました。

     

    「1番高橋由・守護神上原」という英断(?)をした原監督なみの勇気ある部下を持てたことを、

    八百万の神に感謝したいと思います。

     

    確かに、最近の自分のプロフィール写真を見せられて、あまりの違いっぷりに気を失いそうになりました。

    10年の歳月は残酷なものですね。

     

    あと、しみじみと自分は中日ファンにふさわしい顔をしていると思いました。

    (中日ドラゴンズの選手は基本イケメンがおらず、地方の高校球児顔が主体なのですな…)

     

    本日の出来事のせいで、もし、絶望のあまり私が自殺したら、

    ワイドショーのインタビューには「部下からの『いじめ』があったそうです」と答えてもらいますね(´・ω・`)

     

    2007年6月18日8:10 PM
    お客様の意欲が下がる前に

    他業界のコンサルタントの話を聞いていた時のこと、

     

    「営業の基本はお客様の意欲が高くなっているときにアクションを起こさせること」

     

    まあ、ここまでは普通の意見だったのですが、次がちょっと興味をひかれました。

     

    「お客様が『手間だ』と思わないように、申込用紙の概要を全て記入したものを用意するべきです!」

     

    …(´・ω・`)。

     

    これについては我がスクール業界においても真剣に考えねばならないと思いました。

     

    …というのも、体験レッスン=来校時の申し込み方法についてです。

     

    資料請求のために必要項目に色々と記入するのは、まあ仕方がないとしても、

    資料請求した人が来校するために、また色々と申し込みフォームに記入する手間をかけるのはいかがなものか?

     

    そんなことを考えたわけです。

     

    かといって申し込み方法が電話やFAXでは、今の消費者にとっては利便性が著しく悪く思われる。

     

    ならば、資料請求をした人のための簡易版専用フォームを用意するくらいの配慮があってもよいと思います。

    私もそうですが、ネット上の申し込みの住所記入とか面倒ですもんね…。

     

    実際は今上記のようなことを踏まえた、新しい来校促進のためのシステムを企画中です。

    また良い結果が出たら発表していきたいですね( ´∀`) 

     

    2007年6月17日11:47 PM
    NOVA関連過去記事アップ
    CATEGORY: NEWS雑感

    以前のブログからのNOVA関連の記事の移植が完了いたしましたので、

    時系列別に並べなおしてみました~。

     

    今回の騒動は1年前から予兆が見えていたことをご実感くださいませ。

    (まあ5年前から「長続きしないよな」とは言われてましたけどね)

     

    私のブログでも当時は名前を上げて批判できないので苦労しました。

    …まあ、「うさぎさん」と読んでいたので丸わかりでしたが。

     

    決算対策広告(2006年2月)

     

    →このあたりから広告で人が集まらなくなり、えげつなさに拍車がかかってきました

     

    小銭稼ぎと言われたスクール(2006年3月)

     

    NOVAの広告に異議あり!(2006年4月))

     

    英会話スクールの選び方(2006年6月)

     

    時代錯誤の雑誌風広告(2006年10月)

     

    →アビバもこんな感じに最期は広告が迷走しだしました。

     

    大麻と講師とうさぎの行く末と(2007年2月)

     

    →今振り返ってみると、この事件もひとつのきっかけだったように思います

     

    NOVA弁明文の掲載(2007年2月)

     

    敗軍の将=猿橋、兵を語る(2007年3月)

     

    →この段階では猿橋社長は裁判問題にしか意識がなかったことが伺えました

     

    (以後2007年3月~)

    ここから事態は急転直下、坂道を転げ落ちるかのようでした。

     

    NOVA敗訴確定の見込み

    (3月19日)

     

    NOVA9回裏の攻撃です

    (4月3日)

     

    また破産です

    (4月9日)

    →NOVAとは関係ないですが、先にラドがとんでました

     

    歴史の生き証人に

    (5月26日)

     

    NOVA 小口の現金を集めるの巻

    (5月27日)

     

    NOVAの業務停止命令

    (6月13日)

     

    厚労省にも切られた

    (6月15日)

     

    NOVAが堕ちた理由

     

    →総集編としてまとめてみました

     

    それにしてもたくさんの記事になったものだとしみじみ思いますが、

    企業が末期症状になってくると、いろいろな面で予兆が出てくることを今回の騒動で勉強できました。

     

    この教訓を我々は活かして、道を誤らないようにしなければなりませんね。

     

    2007年6月17日9:44 PM
    NOVAが堕ちた理由
    CATEGORY: 日々雑感

    色々と話題のNOVAですが、コムスンの折口社長とともに、猿橋社長にも批判の矛先が向けられており、

    想像以上のことになっています。

     

    NEWSで報道されていることだけではなく、

     

    大量の解約申し込みが生まれている(当たり前だ)とか、

    解約金が期日に支払われないとか、

    講師の給料支払いが遅れているとか、

     

    色々と不穏な噂が飛び交っているのですが、大丈夫なのでしょうか…?

     

    流通などから複数社が提携を打診しているという話もありますが、

     

    ①在籍生徒の大量流出による返金(結構な金額)

     

    ②今回の騒動によるブランドのイメージの低下

     

    ③給付金がつかえないというスクールのおけるハンデ

     

    ④在籍外国人の管理コスト

     

    ⑤既に集客効果がなく赤字を垂れ流す地方拠点(の閉鎖コスト)

     

    これらを考えると火中の栗どころか、核融合炉の中の栗としか思えません。

    上記のような火がつく前にふっとんだアビバのときとは全くリスクの大きさが違います。

    (アビバの時は全国展開しているパソコンスクールは唯一だったという点もよかった)

     

    ただ、ちょいと前にグリコのGABAがNOVAと提携していたように、案外上記のようなリスクって、

    外部の業界の人間からはわからずに、うっかり手を出したりしそうですけどね(笑)

     

    ここで一度、今までの「NOVA」の戦略と「なぜこうなってしまったのか」について考えてみたいと思います。

    これを知っておくのは今後のスクール経営において決してマイナスにならないので。

     

    …とはいっても「猿橋社長がワンマンで時代の波の変化にきづかなかったから」と言ってしまっては、

    全てが終わってしまいますので、その他の側面について触れてみたいと思います。

     

    原因その1:出店と講師調達のバランスが取れなかった

     

    これは最大の原因のひとつです。

    売上至上主義にもとづいて、NOVAは数年前から新規出店を繰り返すようになりました。当時から、

    「既存店の売上高は減少」

    「NOVAは新規出店して数年後は急速に業績が落ちる」

    などの状況はあったのですが、既存店の売上の落ち込みを、新規開校の売上でカバーするという、

    どこぞの大手家電量販店のような危険な「売上至上主義」におちいってしまったのです。

     

    新規開校において他の業界と違って大きな問題になったのが、「講師の調達(&管理)」というコストがあったことです。

    このコストは校数が増えれば増えるほど、また地方になればなるほど増大してくるため、経営にものすごい悪影響を与えるようになります。

     

    新規開校→講師がいない→講師採用コスト増大&品質の低い講師を採用せざるをえない

    →離職が多くなる&お客様からのクレームが多くなる→スクールとしての評判が落ちる→悪い口コミが生まれる

     

    こんな連鎖反応が起きて、スクールの経費負担が多くなると同時に、お客様満足度がドンドン低下していくわけです。

    実際にここまで問題が大きくなってきたのも、消費者のクレームが急増したことが火種になったのです。

     

    いつも私は言っていますが、スクール経営は「新規開校」のリスクとコストが乗数的に上がっていくビジネスであるため、売上を拡大するためには、この問題を解決するなんらかの策がなければ、すぐに行き詰ってしまうのです。

     

    原因その2:広告の時流の変化(広告での集客が激減)

     

    数年前のアビバ(現状はベネッセコーポレーション傘下企業として復活)も同様でしたが、

    「広告による集客ができなくなった」という業界環境も大きな原因でした。

     

    NOVA、アビバ、代々木アニメーション学院。

    これらの没落していった企業が一時期拡大できた理由は、「大量の広告展開と業界の一番企業(っぽい)イメージ戦略」でした。

     

    日本人に限ったことではないのですが、スクール業界において広告展開を大々的に行う企業が成功する業界時流が確かに存在します。

    「習いたいのに教えてくれる場所がない→広告で見つけたからそこに行く」(第一世代)

    「広告がたくさん出ている企業=大企業=安心」(第二世代)

    この2段階の時期です。

     

    しかし、業界の時流が第三世代に移ってきて、参入企業数が増えてくると、消費者のスクールの選び方が多様化してきますので、広告展開の量によって集客ができなくなってきます(ライフサイクルが展開期に入る)。

     

    本来ならばこのときに従来の大量広告の募集スタイルを変革しなければならないのですが、

    どの企業も過去の成功法則に縛られすぎて、集客効果が激減したのに広告は大量に掲載し続けたというのが寒い現実です。

     

    原因その3:ネット環境の進化=本当のクオリティが問われる時代に

     

    地味ながら今後、我々が心しておかなければならないのが、ネット上での口コミが進化してきたことでしょう。

    これが今回のNOVAという大企業を崩す一因になったことは明らかです。

     

    英会話業界は特に進化しているのですが、「スクール選びの口コミサイト」があるわけです。

    意識の高い人になればなるほど、そういった情報に敏感です。

    結果、口コミサイト上(さらに業界内)ではNOVAなんて最悪の評価だったわけで、

    意識の高い人(=成長にお金を惜しまない人)はNOVAに行かないという構図ができあがっていたのですね。

     

    一般の人達の間でも、広告しか信じない人を除けば、多かれ少なかれ「NOVA」の評判の悪さについて知る機会ができていたのも事実なのです。雨後のタケノコのように競合企業が多い業界において、これって致命傷なんですよね。

     

    広告で認知度上げても口コミで否定されるという、まことに香ばしい現実があったのですね。

     

    さらに解約トラブルがこれほど大きく火をふいたのも、解約訴訟で泣きをみている人達がネット上で組織化され、

    お互いに励ましあっていったのが背景にあったのも忘れてはいけません。

     

    「悪いものはいつかは滅びる」

     

    そんな当たり前のことが通らず、広告や事業規模が大きければいい!みたいな業界だったわけですが、

    ネットの進化によって健全な方向に進んできたといえるかもしれませんね( ´∀`) 

     

    まあ、このほかにも英会話業界のライフサイクルにおけるブランド戦略の失敗とか、競争企業の展開が上手かったとか、

    内部組織の脆弱さだとか様々なところに原因があるのですが、ここで書くのは無理なので、

    ご興味ある方は私が目の前にいるときに、「NOVAの没落の理由 ~●●編~」みたいな形で聞いてくださいませ(笑)

    (●●の中は、マーケティング、商品、組織、時流、競争、ブランドなどなんでも大丈夫です)