2020年10月5日12:13 PM
CATEGORY: 学習塾・スクールの経営論
ある学習塾の低学年の夏期講習授業を見学する機会がありました。
小2、小3が対象の授業でしたが、開講時間は12:00~ と13:30~。
この夏期講習の時間帯を見ていると
“一体どんな家庭なら通学可能だと考えているのだろうか…”
としみじみと感じました。
言うまでもなく小学校低学年の場合、共働き世帯で保護者の送迎ができない場合、
この時間帯ではどれだけ通いたくても、そもそも通学できない可能性が高いわけです。
(地方都市の場合は、祖父母送迎なども手段もあるのですが)
学習塾の商圏範囲は、基本的に中学校学区商圏1つ~3つ程度が基本になります。
この商圏設定でネックとなるのは、“自力で通学できる年齢”が地域にもよりますが、中学生以上になりやすいという点です。
中学生が徒歩で歩けるくらいの通学距離だとしても、小学校1~3年生が一人で歩くのにはキツイ距離ですし、地域によっては小学校4年生~6年生だったとしても、安全面を考えると一人でつ通学は避けたいと考える家庭もあるでしょう。
つまり、最近学習塾業界で話題になる“通塾年齢の後倒し”=小学生集客が困難になっている理由のひとつは、共働き世帯の増加により、“通いたくても通えない”層の増加でもあるわけです。
低学年の生徒募集で堅実に生徒を集めている企業の代表格は「公文」だと思いますが、やはり公文の強みは商圏の小ささ。小学校低学年が徒歩で通える商圏設定で、地域を網羅できている点だと思います。
学習塾経営において、自社の地域特性や既存の商圏状況を調べながら、共働き世帯の通学可能性などについて検証してみると、新しい課題が見つかるかもしれません。
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