自己紹介
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    『船井総研内の保育教育業分野のコンサルティングチーム「保育教育支援部」の上席コンサルタント。
    高等教育機関、学習塾、英会話教室、幼稚園、こども園、保育園、資格学校など、幼児から社会人までの様々な教育機関のコンサルティングを担当している。
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  • 2021年9月12日2:50 PM
    学習塾の適正な労働環境とは

     

     

    一定数以上の新卒採用・中途採用をしている、中堅・大手の学習塾企業においては、

    当然のことながら社員・元社員による「クチコミ」が各種就職・転職サイト上に掲載されています。

     

     

    私も仕事柄、色々な会社の社員のクチコミを見るのですが、

    学習塾業界の元社員クチコミというのは、判断が難しいと感じます。

     

     

    基本的に転職サイトなどでの会社評価は、その会社の良い所・悪い所を各自が書き込むわけですが、

    その当人の「キャリア思考」や「ビジネス感覚」によって、良し悪しが逆転することが多いなあと思うわけです。

     

    例えば学習塾業界で比較的クチコミ評価のポイントが高い大手学習塾の社員クチコミでは、

     

    ・他塾と比較して、経営や営業面、事務面をやらなくてよい

     

    ・社員、講師は授業のみに集中することができる

     

    などのコメントが「良い」評価の基準として書かれているわけですが、

    客観的に中途採用市場で面接をする立場からすると、

     

    新卒入社で10年間学習塾の講師一筋やってきた人材

     

    というのは、ほとんどの業界で全く役に立たないと判定されやすいわけです。

     

     

    一方で、学習塾業界においては忌避されますが、

     

    ・普段の授業業務以外にも全社の社員研修を担当させられていた

     

    ・普段の授業以外にも教材開発やオンライン授業開発のプロジェクトをさせられていた

     

    ・現場の講師業務の後、本社の人事や経営管理部門を任されていた

     

    みたいな環境を経験している人材は、

    その「授業以外」の経験やスキルが他の業界においても評価されやすくなるわけです。

     

    ただ、上記のような労働環境がある企業は、多くの場合、元社員から「低い点数」をつけられていますので、

    なかなか難しいものだといえます。

     

     

    自社の社員が、「一生学習塾業界でのみ働く人材」と想定して教育をするのか、

    「いずれは他社・他業界にはばたく可能性もある人材」と想定して教育をするのかの思想の違いだったり、

    そもそもそんなことは何も考えておらず、ただ社員に無茶ぶりをするだけだったりもするわけですが、

    学習塾業界の人材動向というのは色々と課題多いなあと思います。

     

     

    個人的には、現在のように未来が不透明な時代においては、

    「社員がビジネスパーソンとして一人前・一流になるため」

    の環境を用意してあげる会社が、最も適正な労働環境を用意しているようには思いますが。

     

    自社の都合の良いように飼い殺し、使い捨てにするのは、なんだかなあ…と思ったりします。