どのビジネス・業界においても同様ですが、少子化・人口減少が続き、競争環境が激化していくと、当然のことながら各企業に求められる「経営力」も高度化していきます。
スクール・学習塾業界においても同様で、10年前と比較して、業績アップのために企業に求められる経営力はかなり高いレベルが要求されるようになっています。
マーケティング、マネジメント、WEB etc
この高度化していくべき業界環境の中で、最もスクール・学習塾企業が意識すべきことは「数値意識」だといえます。
元々、数値意識が低い業界ですが、これまでスクール・学習塾企業で現場スタッフが意識していた数値データは、「生徒数」「売上」「反響数」「入会率」「広告費用対効果」程度だった企業が多いかと思います。
しかし、上記のような大雑把な経営指標だけでは、なかなか実務に直結しづらく、業績が上がりにくいのも事実。今後はより詳細な経営指標を適宜管理していく、KPI管理の発想が重要になります。
KPI=Key Performance Indicators :重要業績評価指標。
【説明】 企業などの組織において、個人や部門の業績評価を定量的に評価するための指標。達成すべき目標に対し、どれだけの進捗がみられたかを明確にできる指標が選択される。これをもとに、日々の進捗把握や業務の改善などが行われる。
上記の説明だけだとちょっとわかりにくいかもしれませんが、一般的にKPIという単語は、達成したい数字が「売上」や「生徒数」だとすると、その売上や生徒数の達成にとって重要な数値、売上や生徒数などの目標数字を達成するために影響力があり、進捗状況がわかりやすい数値をKPIとして扱われます。
つまり、現場担当者が意識して行動しやすい数値目標だと考えるとわかりやすいかもしれません。当然のことながら会社や教室の状況によってKPIは異なります。またKPIはひとつではなく複数でもかまいません。(ただし5つとかになると、重要性が伝わらなくなるので注意が必要です。)
例えば、子ども向けのスクールなどにおいて、春戦線の生徒数目標を達成するためのKPIとして候補となるのは「弟妹通塾率」です。
なぜなら、在籍生の弟妹は最もアプローチしやすい上に、入会確率が高い、良質な見込み客であること。さらには弟妹が入会することによって、その弟妹の友人や知人も紹介によって入会する可能性が高まるなど、弟妹通塾率を意識することで、生徒数目標を達成する可能性が高まり、具体的な行動にも移しやすいということです。
ただし、弟妹通塾率のみでは、外部の新規生徒の獲得が後手に回る可能性がありますから、別のKPI、例えば店置きチラシ設置数やイベント集客数なども合わせて設定しても良いでしょう。
今後、スクールビジネスアカデミーでは、その時期・季節に意識すべきKPIとその向上のためのノウハウをお伝えしていきます。
皆様の経営にもぜひKPI発想を取り入れていただけたらと思います。
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