優秀で離職リスクのない人材が、人件費率の幅いっぱいに充実していて、市場も安定成長を続けている。
広告も費用対効果どおりに反応があって、来校者の入会率や退会率も優秀な人材が予定通りの率でまとめてくる。
こんな計算どおりにいく経営・ビジネスがあればすごく楽ですね…(;^_^A
まあ、一番問題なのは「優秀な人材が安定して調達&維持できること」なのでしょう。
極端な話、人材が豊富にいるという前提で、事業計画をつくるのは、ある意味方程式を解くようなもので、
売上数倍にしていく青写真をかくのはビジネス2年生でも余裕でできます。
実際に経営が難しいのは、「人材が思うようにいかない」というところなのですよね。
(あと市場が想定よりも小さかったり、縮小してしまったりもあります。)
そこがゲームや机上の事業計画と大きくことなるところなのです。
こちらの想定よりも能力値が足りない人材。
優秀であればあるほど離脱リスクがある人材。
口ではがんばると言いながら行動にうつせない人材。
モチベーションが安定せずパフォーマンスが安定しない人材。
能力や実績以上の待遇や評価を望む人材。
リアルな経営というのは、上記のような与件設定の下で、
いかに「ベターな布陣をしき」、いかに現有戦力の中で「だましだまし、最高の結果を出していくか」。
そして、なんとかして理想の人材の布陣に近づけるために、採用と研修、社内組織化をすすめていくかが重要なわけです。
理想の人材がいるというステキな与件設定であれば、ビジネス書どおりのステキな事業展開が可能でしょうけど、そんなの無理ですからね…。
人材がいない状況で「あるべき論」や「人材がいないのが問題だ」などと文句を言っていても始まらない。
いかに「今の状況下でがんばるか」「いかに人材を育てていくか」、これが大切なわけです。
我々経営コンサルタントは、現場から離れてしまえば徐々に机上の空論をかざして、人材の質を考慮しない青写真を描こうとします。そんな青写真が実現しないのは当たり前。そんな経営コンサルタントは価値がない。
そうならないように、常に現場の人材状況と向き合いつつ、最善を尽くせるようになりたいものです。
社内のみんなや自分自身への戒めです。
………。
…。
…今年の中日ドラゴンズの苦戦と落合監督や森バッテリーコーチの苦労を見ていて、上記のようなことを考えました。「絶対的なエースと4番がいれば」なんて、わかってはいるんですけど、無理なときもあるんですよねぇ…。
クオリティスタートができる先発が5本揃う。平均防御率は2点後半。
セットアッパー2人、左のワンポイント1人、防御率1点台の守護神1人。防御率は1点台。
小技ができて出塁率が高く俊足巧打の1,2番に、長打力&得点圏打率の高い3番、5番。4番に安定感とホームラン王を狙える力のある右の主砲が座る。6,7番は守備の上手い意外性のある選手を並べ、8番にはID遺伝子を持った絶妙なリードを駆使し、時には一発もあるキャッチャーがいる。そして全体的にエラーが少ない。
代打の切り札にはベテランが座り、ベンチには経験不足ながら将来有望な若手がいる。
こんな布陣で、FAもなく、年俸の高騰もなく、全員20代後半で年俸5000万前後、アイドル的なイケメン独身選手がズラリだったら、リーグ優勝(日本一は運次第)&球団経営安定は間違いありません。
…そうはならないから、難しいんですよね~。
でも、だからこそ成長する楽しみがあると考える方がいいでしょうね。
世の中って面白いです(°∀°)b
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