私が経営コンサルタントとしてデビューした頃に比べて、ネットの進化に合わせてコンサルタントや情報配信業に携わる方々は数倍以上に増えたように思います。
ネットで検索すれば様々な情報やそれに関係するセミナーや書籍があふれています。
ビジネス書においても、情報があふれるあまり、より過激に、より強調した内容でなければ目立たないとばかりに、「秒速1億円」とかの表現が出てくる始末・・・(笑)
どちらかというと出版社の信頼性が失われつつあります(笑)
こうした時代の中では30代~40代の若手経営者や勉強好きな経営者様にとっては、参考になる経営ノウハウや有識者は、ドンドン見つかるわけで、
「これをやれば売上上がるな~」と思えるような事柄は山のように見つかります。
ただ、こういった状況が悪い方向に触れている企業様が最近多くなってきたように思います。
登山のときに持っていく荷物が多すぎればかえって体力を消耗して失敗する。
有効な健康法や栄養剤もなんでもかんでも同時に試せば健康をかえって損なう。
そんな例えがちょうど良いのでしょうか。
あれもこれもと意識が散りすぎて、全てが中途半端になってしまうケース。
また自社の現状では優先して取り組むべき内容でないものに取り組んでしまうケースをしばしば見かけます。
「わからない」から業績が伸びないではなく、
「わかりすぎる」から業績が伸びないという一見不思議な状態です。
この状態になると、悪いことに「もっと色々やらないと!」という焦りが生まれ、さらに色々なことにチャレンジするようになってしまうのです。
現在ほど情報過多時代になると、「適材適所」ならぬ「適時適策」が重要なように思います。
要するに、適したタイミングで適したノウハウを取り入れることですね。
我々経営コンサルタントにおいても、ただ教える、伝えるだけではなく、「捨てる」こと「集中すべき」ことをお伝えする重要性を感じます。
おそらく臨床数が多い船井総研のコンサルタント陣はこれに似たような感覚を持っているのではないかと思います。
ところで、「なんでもかんでも取りれる」というと、過去の巨人の補強戦略がまさにそれだったわけですが、近年の巨人の補強戦略はまさに「適時適策」だといえます。
必要なタイミングで必要なポジションを入れますからね。あれでは勝てません。
また中日ドラゴンズにおいても、高木監督の最終年で来年は新監督就任を考えると、今年はあまり結果を残す必要はない。むしろクライマックスを逃すくらいが来年の伸び幅を感じさせられる。
そこで戦力の多少の流出は無視するという、勝敗を無視した適時適策をくりだしています。
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