前回の記事で「キャッチコピーだけが大々的に取り上げられている幼児教室にご注意」というニュアンスの内容を書きましたが、移動中で急いで書いてましたので、
「じゃあ、どういった教室ならいいの?」
という疑問を持たれた方も多いかと思います。
そこで今回は業界の内情を知るコンサルタントの視点から見た幼児教室の選び方をお伝えしたいと思います。
まず、幼児教室において注意しないといけないのは、学習塾と違って「実績や成果」で効果が証明されていないという点です。
幼児教育を子どもに受けさせる目的は「立派な大人になるために」「少しでも能力を高めるために」という保護者の方の願いだと思いますが、これについて「成果がどうなのか」を問われにくいのが幼児教育の特徴でもあります。
例えば学習塾であれば、3年も経過すれば「合格率」「成績アップ」など、目に見える形で教育内容が評価されます。その結果、実績のない、効果の出せない塾は淘汰されていくという健全な絞込みが行われます。
しかし、幼児教育の分野については「その後の子どもたちがどうなったのか」の成果検証をすることができないため、健全な淘汰が行われにくいのです。
幼児教育の経営においては、広告や営業の現場で
「わずか●歳の子供たちがこんな難しい●●ができます」
といった演出をするのですが、吸収力の高い子どもたちは、スクールに通わされていれば、ある程度のことができるようになるのは当たり前であり、肝心の「その後その子たちはどうなったの?」という点はスルーされていることが多いといえます。
実際に過剰な詰め込み教育や偏った教育による弊害も業界の中では話題になっているわけですし・・・。
以上から考えると、実は過去に実績がある分野の習い事や幼児教育、さらには卒業生の成果データなどもしっかりと集めている企業の教育は比較的安心であるといえます。
具体的には伝統的な習い事であり、日本的な教育である「よみかきそろばん」にあたる、
そろばん教室や書道教室などは確実なその後の効果を見込める習い事になります。
また水泳や体操教室、ダンス教室なども確実にその後の効果が見込めます。
また、一方でしっかりとその企業の実績や過去の背景、卒業生のデータなどを調べないといけないのが、最近成長している新興市場である
「幼児の右脳教育系」
「英会話」
「英語保育園(プリスクール)」
などです。
右脳教育・新興の幼児教育についてはその後の効果検証があまりにも曖昧な点が問題。
また英会話スクールに関しては、保護者の目的を達成できるスクールなのかどうかの問題。
英語保育園に関しては、過剰に英語漬けにしてしまって、逆に子どもが日本語がそもそも上手に話せなくなる危険性をはらんでいます。
(その後の受験を考えると「国語力が弱い」ということは、全ての科目に悪影響を及ぼすといわれています。)
上記のような視点や疑問について、良質なスクールはきっちりと回答してくれます。
このことについて曖昧に返答したり、強引に入会を勧めたりする教室は少し問題があるといえますね。ご参考ください。
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