日経新聞で扱われている「就活探偵団」。
なかなかに日経らしからぬ刺激的な内容が書かれていて興味をひかれます。
その中で、特に辛口に思われるのは「就職塾」について。
ベースとしては「効果はあるかもね」というニュアンスでありながら、その文章全体から感じられる「否定感」は、多くの中日ファンの来期の中日ドラゴンズへの事前期待につながるところがあります。
就職活動に悩む学生達を「食いもの」にしているというニュアンスさえも感じられますからね…。
この話に関連して、私の関連でも時々話題になってくるのは、
「学習塾企業様が大学生向けの就職塾などを新規事業として開始する案件」
です。
少子化が進み淘汰が始まる学習塾業界において、上の方向に取り扱い品目を伸ばし、生涯客単価を上げるという発想、さらには自社で育てた学生達が不憫で・・・という発想からの事業案件だと思いますが、こちらは社会的意義は良いとしても、収益源となる事業としては、あまりお薦めできません。
低単価、かつボランティア発想で、エントリーシートや自己PRなどの教える程度ならば良いかと思いますが、事業としてやるには、そもそもシーズが不足していることが多いからです。
学習塾企業の社内人材は、多くの場合「学習塾企業に特化した人材」になっており、他業界に転職が可能な人材ではないことが多い。
要するに、一種独特の人材観、ビジネス観を持っていることが多いため、就職活動のように多種多様な業種の可能性があるフィールドに向かう教育には不向きだからです。
もちろん「学習塾企業に就職するための就職塾」ならば大丈夫ですが。
ある意味、例えとしては不適かもしれませんが、塾業界でたとえると
「専門学校卒の先生で、毎日別の仕事をやっている人が塾講師をやっている」
くらいのイメージです。学習塾企業の内部人材で就活塾をやるというのは、学習塾ではそんなクオリティになることだとお考えください。
企業向けの人材教育は人材教育に特化した業種がありますから、そちらに任せておいた方が良いのではないかと思います。
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