こんにちは、船井総研犬塚です。
教育業界、学習塾業界のDXといっても、
授業系のDXは、各社が積極的にコロナ禍の中で展開を始めたものの、
大きなリターンがあるわけではなく、既存顧客の一部がそちらに移行する…という程度の動きが主流です。
・生徒募集の仕方がリアルの時と変わらない(商圏の差がない)
・オンライン授業、教育の方法が、あくまで「リアル授業」をオンライン化したのみ
・保護者の意識としても、まだまだ「通塾の方が良さそう」という思い込みが主流
こうした状況が原因だといえます。
一方で、今後の企業側の動きが変わり、消費者の意識も変化が始まれば、
一気に市場が動いていく感覚、いわば夜明け前のような印象も私は持っています。
…と、いいますのも私の子どもは英会話を習わせていますが、
今年から地元の英会話教室を退会し、オンラインの英会話教室に移行させました。
そのオンラインの英会話教室が明らかに「良い」のです笑
つまり地元の「自宅から通える範囲」で選び抜いた英会話教室のサービス内容や授業よりも、
明らかに「他県」のオンラインの英会話教室の方が教育品質が高いのです。
オンライン環境だと、どうしても「授業自体」の「リアルかオンラインか」に話題がいきがちですが、
教育効果を考えた場合、週1回1時間程度の授業よりも、日常のそれ以外の時間の
教育体制が重要になります。
この授業以外の教育を見た場合、リアルの英会話教室は雑な宿題が出ていただけですが、
オンライン英会話教室はこのあたりがリモート前提なので、きめ細やかなフォローができており、
総合的に見た場合、圧倒的にオンラインの英会話教室の方が良いわけです。
要するに英会話教室や学習塾の価値を
授業のみ
で判定すれば、リアルの方が良いこともあるでしょうが、
授業+家庭学習(日常)
でトータルで見れば、圧倒的に家庭学習時間の方が長く、またリモート前提でフォローをする教室の方が、
総合的に高品質な教育を提供できる可能性があるわけです。
(そういう意味では、ハイレベルなリアル授業を長時間できる教育学童保育スタイルや、
ハイレベルな通常授業を提供できる会社が、オンライン・リモートで家庭学習も
ガッチリサポートするスタイルが最優になりそうですが)
「リアル授業のオンライン化」は、まだまだ教育のDXの全体においては、
入口レベルだということですね。
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