自己紹介
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    『船井総研内の保育教育業分野のコンサルティングチーム「保育教育支援部」の上席コンサルタント。
    高等教育機関、学習塾、英会話教室、幼稚園、こども園、保育園、資格学校など、幼児から社会人までの様々な教育機関のコンサルティングを担当している。
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  • 2009年3月1日5:04 PM
    塾選びの注意点 「合格率」のワナ
    CATEGORY: 日々雑感

     

    学習塾業界や予備校業界、専門学校業界で使われる、自校の実績を表すための「率」という表現。合格率や就職率などの%で表現するアレです。 

    またそれと同時に「●●高校●名合格!」という実数をもとにデータを出しているケースもあります。 

    これらの表示を見ると、一見「ああ、合格率90%すごいなあ」「●●大学に●名も合格させているのだからすごいんだなあ」と思ってしまいますが、この二つの数値はそのまま信じていいものではありません。

     

    まず「率」の問題ですが、こちらはパーセンテージを算出するときの母数で数字をいじれます。 

    例えば高校受験で難関高校があったときに、その対策クラスが40名いたとしても、合格できそうにない生徒の数を「記念受験」という枠に設定して、合格しそうな子達だけを母数として計算するケースがあります。またヒドイ時には受験自体を強制的に止めるケースもあります。 

    対策クラスが40名として20名合格したとすると、そのクラスの合格率は「50%」ですが、20名のウチ大部分を受験させなかったりしたら、母数を25名にしてウチ20名合格で合格率「80%」として表示したりできるわけです。 

    大卒の就職率もこのトリックがよくあります。「在籍者数」ではなく、「就職希望者数」を母数に計算して就職率を算出したりするのですね。

     

    また、一方で「合格者数」という実数表示も、やはりその塾に通う母数自体の問題がつきまといます。大手塾で50名希望して10名合格と、中小塾で5名希望して5名合格、この場合、大手塾が一概に教務力が高いということにはならないのです。むしろ、人数が多すぎてフォローが行き届かないという解釈もできるわけです。

     

    別に学校や塾側が嘘をついているわけではありませんが、数字の裏にひそむ仕掛けには注意した方がよいかもしれません。「率」と「合格者数」、このバランスと経営実態をクチコミなどで把握してから、塾は決めた方がよいでしょうね。