本日はコンサルタントの視点から見たちょっとドライな現実のお話を・・・。
様々な事情によってどの企業も「危機」や「ターニングポイント」が訪れます。
これを上手に乗り越えて、新たな飛躍につながる企業もあれば、乗り越えられず過去に執着してしまい経営破綻に至るケースも多々あります。
では、こうした危機やターニングポイントにおける社員の方の反応はどうなのでしょうか?
ある企業の経営者様は
「実際に会社が危機になったら全社員が意識がひきしまって目が覚めたうように働いてくれるのではないか?」
とおっしゃっていました。
確かに業績好調で甘い環境の中では、なかなか筋肉質な行動は生まれにくいため、ひとつの考え方としては正しくもあります。
しかし、企業再建にたずさわった方はご存知かと思いますが、
多くの企業においては上記のような形ではなく「社員が辞めていく」という結果や「さらにモチベーションが下がる」という結果になることが多いのが現実です。
業績が下降線をたどっているときに、「逆に一生懸命・真剣に頑張れる」社員は実は少数派なのです。最も多いタイプは「沈みかけた船から逃げ出すように」辞めていく方なのです。
もちろん、辞めていく社員の数は従来の企業のマネジメント体質によって変化します。
このリアルな現実は想定しておく方が良いでしょう。
ただ、こうした危機的な局面で本当に会社のために尽くしてくれる、頑張ってくれる社員がいるのも事実です。
そうした心意気のある社員は非常に大切な存在ですし、新たな成長局面に入ったときにはその人物は経営幹部クラスになっているケースがほとんどです。
危機を通じて、本来いるべきでなかった社員が出て行き、希望を持てる意識の人物の成長が促されるという現象が起こるようですね。
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