私が教育業のコンサルタントとしてデビューしてから10年以上が経過しました。
(その歴史はそのまま船井総研におけるスクールジャンルのコンサルティングの歴史でもあるわけですが)
最近になって昔と比較して違和感を持ち始めたのが、
近年の関係先の企業様の創業時期が私がコンサルタントとしてデビューした以降であるというケースが一定割合あるということです。
これまでは当然のことながら「自分の経験年数」よりもスクールの企業の年数の方が長いというケースが多かったため、少しとまどっています(汗)
上記に関連してスクール企業の創業からのライフサイクル、業績や成長スピードの推移などを見ていますと、一定の共通した傾向がわかります。
それは「スクール企業のライフサイクルは5年~10年で成長期から転換点を過ぎて成熟期に入る」ということ。
つまり創業から5年~10年はその業種分野の勢いに任せて一定の企業成長が可能ですが、
その後は「業種のブームの終息」「拠点展開の行き詰まり」「組織内部のほころびが顕在化」などの現象が起こり始め、
従来のビジネスモデル・企業体制のままでは、それまでの成長を維持できないのです。
この創業から5年~10年経過した時点での企業としての「踊り場」において、そのまま業績を低迷させて経営破綻に陥った企業もあれば、
業績は維持できるものの数年、数十年横ばいのままという企業もあり、一方でこの踊り場において社内改革を進めて、
わずか3年程度で踊り場を越えて新たな成長路線に入っていける企業もあります。
しかし、実際にスクール企業の上記の3つのパターンを見てみると、おそらく割合としては
◆衰退→経営破綻:50%
◆横ばい維持:30%
◆短期で克服更なる成長へ:20%
という感覚です。
つまり80%の企業は従来のビジネスモデルの課題、組織の課題を克服できていないといえます。
この理由は創業から数年間の「好調期」に原因があると思います。
創業時から経営が順調で、自分の経営スタイルに自信を持ってしまい、それが原因でその後の時流適応が後手に回ってしまうのです。
ライフサイクルの成長期での成功体験を捨てて、新たな時流適応の形をどれだけスピード感を持って進めていけるか。
これが企業の行く末を大きく分けているといえます。
成長の踊り場はどの企業においても訪れます。その際の経営判断が重要だということですね。
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