世間では「ブラック企業」の対として「ホワイト企業」という言葉があるようですね。
(さらにいえば、「ブラック企業偏差値ランキング」なる言葉も最近知りました)
そもそもブラック企業の定義自体が、広義に捉えられすぎたりして曖昧なうちに、対となる企業くくりができていいものなのか・・・と疑問に思います。
特にホワイト企業として呼ばれる企業はあるリサーチでは
「入社3年間の社員定着率」で判断するようなこともあるみたいなのですが、
この判断軸が痛すぎますよね・・・。
上記の基準で言えば、入社して3年間、現場の最前線に出ず、研修や事務系のお仕事を中心にする職種が定着率が良いに決まっています。
一方でサービス業のように、「新人からすぐに即戦力」という形で阪神の藤浪君のような活躍を期待される業界においては、どうしても定着率は落ちていきます。
ブラック企業とホワイト企業。
上記の基準で考えると、「その後」のリスクや可能性について触れられていないのが大きな問題だと思います。
要するに30代40代で転職をしようと考えたときに、「転職市場でも売れる能力やスキルがあるかどうか」という基準で考えると、上記のようにゆるい環境で育った社員の多くは、つぶしがきかない人材になっているケースが少なくありません。
一方で激しい激務に耐えて能力やスキルを磨いてきた人材は、それなりに売れる人材になるでしょう。(もちろんブラック企業はこうしたスキルも磨かれない点が問題なのでしょうが・・・)
要するにホワイト企業という定義は「入社3年間の居心地」を表しているに過ぎず、
その後の会社が倒産したとき、転職したときの人材としての価値の出方までも算出しないと、本当の意味で就職したい会社ってわからないと思います。
例えば、中日や巨人の選手は厳しいプレッシャーや競争、練習環境に耐えて頑張っています。
おそらく他の球団よりも厳しい環境であることは間違いありません。
でも、そのかわりに、この球団で戦力外になっても、横浜さんや広島さん、楽天さん、オリックスさんが戦力として拾ってくれます。
(さらには開幕2戦目の巨人戦の先発を任せてもらえるほどの待遇をくれるわけです!中日時代では絶対に先発枠は回ってこなかったのに・・・)
社会人として何を求めるのかでホワイトとブラックの定義がかわると思います。
一律に定着率でジャッジするのは、日本を間違った方向に進めてしまうと思います。
そんなことしているから、日本の高校生の20%が公務員になりたい!って言っているのです。
このままでは日本はギリシャまっしぐらです。
そろそろ誰か「ゼブラ企業」みたいな言葉つくらないかな・・・。
リクルートさんなどのようなブラック企業のような環境だけど、すごく実力がつく会社は、白黒つかないと思うのですよね。
本当に真っ黒な会社とゼブラって違うと思うのです。
(くれぐれもグレーという意味ではないのです(笑))
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